陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

泰南 懐かしの餃子

2016年07月31日 | slow gourmet

神戸は二宮商店街。
この辺りは神戸の昔ながらの面影を残す街。
ここに泰南という中華料理屋がある。

今から遡ること約40年前。学生時代の頃の話。
当時、私は神戸のサーファーたちが集ってくる
北野・山本通りにあるパブでバイトをしていた。
店が撥ねてからマスター達と何回か行ったのが
この泰南だった。ここの餃子を目当てに。
その餃子を初めて食べたときの印象が強烈だった。
とても旨い餃子なのだが、これが半端じゃない位に
強烈にニンニクが効いているのである。
この餃子を食べて深夜に帰宅し、翌朝目覚めたら
家の空気がものすごく臭くて吐きそうになった。
家人からはもうぼろくそに言われる始末。

その懐かしい餃子がまだあるかなと思って
支社長と行ってみた。1階はカウンターだけ
数人座ればもう満席だ。ちょうど空いた。
店はおばちゃん(失礼)二人が切盛りしていた。
昔も女性が経営していたかは記憶はない。
懐かしの餃子を二人前注文した。楽しみだな。
さて強烈かなと思っていたが、昔ほどのニンニク量
ではないような気がした。それでも
支社長は効いてますよと言ったのだが…。
皮がもちっとして美味しい餃子であった。
味噌だれで食べるのも昔と変らない。
さて、明日の部屋の空気はどうだろうか?
と楽しみだったのだが、肩透かしであった。
翌朝、家人は誰も何も言わなかったのである。

厨房で料理をしている女将さんに40年前の
その時の餃子の想い出を話してみた。また
昔からこんな造りの店だったかなと尋ねた。
今の店は、阪神大震災後に建て替えたのだと。
鶏の唐揚も手羽先だがからっと揚って旨い。
ビールの次にハイボールを頼んだら、何と
缶の角ハイボールが出てきた。へえ。
これも庶民的でなかなかいいではないか。

超久しぶりのマイセンチメンタル餃子。
あれから歳月は流れて胃もだいぶ弱ったが
また来てみようと思う。

■泰南
神戸市中央区琴ノ緒町2-3-13
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夏の花たち 花卯木

2016年07月30日 | nonoka

花卯木(はなうつぎ)。卯の花である。
歳時記では五月の季題、初夏の花だ。
野山に自生しているが生垣でもよく見かける。
♪卯の花の匂う垣根に ホトトギス早も来鳴きて♪
“夏は来ぬ”という唱歌に謡われた花。

卯の花と云えば白だがこの花は紅。

うつぎは空木とも書く。幹が空洞に
なっているから、うつぎと呼ぶように
なったのだとか。梅雨が似合う花である。

昏き空灯ともすやうに花卯木
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夏の花たち 文字摺草

2016年07月29日 | nonoka

文字摺草(もじずりそう)。
歳時記では五月の季題だ。
淡紅色の小さい花の穂を
上の方へ捩るようにつけるので
捩花(ねじばな)とも云う。
何ともユニークな花である。

もじずりの螺旋に空を昇りたる
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夏の花たち 茄子の花

2016年07月28日 | nonoka

民家の軒先に咲いていた茄子の花。
この茄子の花はとても撮りにくいのだ。
何故かというと下を向いているから。
葉をかき分けてやや花を起して撮った。
だからちょっとピンボケに。

茄子の花は俯いて咲く控えめ花。
けれどもほとんど無駄なく実をつけるという。
まるでひと昔前の日本女性のような花?

俯ける紫の君茄子の花
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夏の花たち 花木槿

2016年07月27日 | nonoka

この花も夏の代表花のひとつ。
木槿(むくげ)が道端で色を解いていた。

木槿と云えば有名な芭蕉の句がある。
“道のべの木槿は馬に食はれけり”
野ざらし紀行、大井川の一句である。

町中でもよく見かけるありふれた花なので
あまり気にかける人もいない花だ。
木槿は一日花である。夕方には萎んでしまう。
その儚さが木槿の本意のように詠まれるが
しかし案外と花期は長く、ひと夏の間
咲き続けている。意外と逞しい花なのだ。
白い花で芯の部分が紅いのを底紅と云う。
底紅も俳人が好んで読む季題である。

底紅や廓に残る天女の図

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夏の花たち 凌霄花

2016年07月26日 | nonoka

有馬で見つけた夏の花たち。
先頭を切るは凌霄花(ノウゼンカ)
のうぜんかつらである。
夏の花と云えば、みんなそれぞれに
思い浮かべる花があるだろうが
私的には、この凌霄花もその一つ。
太陽から貰ったような色。
その色を散り零しては咲きつづける。
そんな姿にまた惹かれてしまうのだ。
哀しいほどに夏の花。そして
どことなく遠い日の郷愁を誘う花。

凌霄の花のかぎりを日に揺らす
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有馬点描 滝の一景

2016年07月25日 | slow life

有馬吟行の見どころのひとつ鼓ヶ滝へ。
九十九折を川まで下がっていくと
涼感たつぷりの滝に出会う。
やはり夏の滝はいい。
水の一景、音の一景にしばし佇む。
この日は曇天であったが、ときどき
差してくる日矢に水しぶきが撥ねた。

ここら一帯は公園になっている。
滝の高さは8m。滝つぼに落ちる音が
あたかも鼓のように響いていたから
鼓ヶ滝と言われるようになったとか。
涼しさを添えるように、ひらひらと
蝶のような蜻蛉が舞っていた。

日矢させば光の帯となつて滝
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有馬点描 瑞宝寺公園

2016年07月24日 | slow life

有馬吟行。まずは瑞宝寺公園へ。
旧瑞宝寺山門より入る。
緑陰に佇む播水句碑。
萱草(かんぞう)の花が咲いていた。
キスゲのような花である。
老鶯が啼き、せせらぎが聞こえてる。
句材に溢れているが、なかなか
句を授からない。こんな時は焦らずだ。

山門を抜ける涼しき風と遇ふ
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有馬点描 温泉街

2016年07月23日 | slow life

温泉街には坂がよく似合う。
細い路地もよく似合う。
石畳なんかがあればなお良い。
こういうロケーションも癒しなのだ。

有馬に来ると必ず買うもの。
それは炭酸せんべい。しかし
買うのはそのフレーク。一袋130円。
それでもたくさん入っている。
これが旨い。牛乳で食べると格別。
隠れた名品である。

石畳濡れて湯の町露涼し
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有馬点描 源泉

2016年07月22日 | slow life

有馬温泉街を吟行する。
太閤が愛した有馬温泉。
その源泉である。赤茶けた色。
関西の奥座敷と言われた有馬温泉。
昭和の時代、お正月に有馬温泉に泊まる
というのが最高の贅沢であった時代。
世は移り今は外国人も多くなった。
高級温泉街という感じには見えない。
若い人も足湯に浸かり寛いでいた。

足湯してほっこり梅雨の有馬かな
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