山梨の蒲萄のお裾分けを頂きました。くだものびより さとう農園の蒲萄です。案内によれば桃は有機農法で栽培できるのらしいですが、蒲萄は桃以上に病害虫に弱く、少しでも油断すれば病気で全滅の危機に陥るらしいです。
そんな中でもさとう農園さんは出来るだけ園内を自然な状態に保ち、植生や昆虫を含めた生態系のバランスを保つことに試行錯誤を繰り返しつつ、化学合成農薬の使用成分数は慣行農法比で約75%も削減。化学合成殺虫剤や除草剤は一切使用せず栽培しているとありました。その労力とご苦労はいかばかりと想像します。
巨峰、シャインマスカット、マスカサーティーン、悟紅玉の四種類の蒲萄が長い軸付で入っておりました。蒲萄は軸付近が最も甘味が強いそうです。
それにしても、昭和三十年代つまり小さい頃は、蒲萄や梨なんか普段の食卓で当たり前に食べておりましたが、最近は果物は総じて高級品になって来てるような気がします。つまり付加価値が高くなっているのですね。
その努力の結晶ていうか、果物のテイストも昔とはもう全然違いますね。先日もいちぢくを買って食べましたが、これも私が記憶しているいちぢくとは全く別物でした。姿形は変わってないですが、昔のあの庭に生っていたえぐい?いちぢくの味では全くありません。
話は広がりますが、トマトもあの独特な臭みは全然無くなっていますし、芋焼酎なんかも女の人が嫌がるほどの癖と匂いは全然無くなってます。そういう味覚が好まれる時代になったのでしょう。“食は記憶だ”を自認する私にとってはちょっと寂しい気持ちもありますが…。
話が蒲萄から脱線してしまいました。蒲萄はメロンみたいに追熟しないとのことですので早めに頂きます。
アルプスの空が育てし蒲萄かな
◇くだものびより さとう農園 山梨県南アルプス市有野1746-1(農園)