“今は 二月 たつたそれだけ
あたりには もう春がきこえてゐる
だけれども たつたそれだけ”
“さう! 花は またひらくであろう
さうして鳥は かはらずに啼いて
人びとは春のなかに 笑みかはすであらう”
■立原道造詩集「浅き春に寄せて」より抜粋
昨夜遅く嵐になった。
低気圧が南岸を進んでいるらしい。
今年初の春の嵐だろうか?
ヴェランダに置きっぱなしの荷物の幌が
風に弄ばれてパタパタと鳴っている。
寝床で気になっていて起き出そうか思案していたら
2月の嵐はまだ子どもだったのだろう
いたずら程度に遊んで過ぎ去ったようである。
「次に親がやってくるのはいつだろうか。」
なんて本格的な春のそれを待ちわびながら
三寒四温。
これから春の到来を指折り数えていくのだろう。
そういえば、陽気に釣られて今日公園を散歩したら
桜の樹や猫柳たちは静かにひそみながらも
もうすっかりそしてしっかりと準備ができていた。
人間はこの時期体調を壊しやすいというのに…。
■写真はフェリーから望む明石海峡大橋