台風一過の晴天とはならなかったが
久しぶりに青空も見えたこの日
散歩がてら神戸岡本の保久良神社へ行く。
台風で少し流れのきつくなっていた
住吉川沿いを北上。そこから西岡本を経て
天満宮脇から保久良神社へ登った。
そんなにたいした登山道ではないが
それでも山道。木々のトンネルから
ときどき日差しがこぼれてくる以外は
静けさがあたりを支配していた。
同行のかみさんには病み上がり故
かなり堪えたのかもしれない。
やっとの思いで神社に着くと
灘の一つ火の石燈脇のベンチに座って
息を整えるのもしんどそうに
とめどなく流れてくる汗をぬぐっていた。
石燈「灘の一つ火」…。
古代から瀬戸内海を過ぎて
難波に向かう舟人の目印とされたと言う。
闇に浮かぶ海上から見える灯は
どれほど舟人を励ましたことだろう。
またここからの大阪湾の景色はいい。
希望の一灯を燈し続けること…
人生航路においても一灯が必要だ。
ここに来ると「灘の一つ火」は
いつも私にそう教えてくれる。