陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

火の国俳句紀行Ⅲ

2011年11月27日 | slow journey

阿蘇の伏流水がこんこんと湧き出る熊本。
その清冽な水を湛える江津湖へと向う。
朽ち果てた破芭蕉の中に古びた虚子句碑が
苔むして立っていた。

“縦横に水の流れや芭蕉林“” 虚子

芭蕉とはバナナの木のような樹木のこと。

“江津湖は
熊本市街地でありながら1日約40万トンの
湧水が湧き出る全国でも有数の湿地です。
上江津湖・下江津湖水系は、平成13年10月に
環境省から希少種が生息する湖沼や湧水池の
一つとして「重要湿地」に選定されました。”
(熊本市HPより)

芭蕉林から上江津湖一体を散策する。
本当に澄んだ水だ。水の流れに藻が靡いている
ふと、遥か先で翡翠(カワセミ)が
湖上目掛けて刺さっていった。一閃の如く。
鳶が舞い天高し。その江津湖には初鴨が来ていた。
やっと出逢えた初鴨。やはり渡りの鴨は
野趣に溢れている。湖面を蹴って飛び立つその姿は
何とも壮大だ。翔ぶ速さが全然違う。
遥かシベリア辺りからやって来るのだから
当然といえば当然か?
野生は荒々しくも美しいのだ。

初鴨の一水蹴つて矢の如し
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火の国俳句紀行Ⅱ

2011年11月26日 | slow journey

水前寺公園の畔にある旅館に泊まる。
この日はあいにくの雨。
秋雨の水前寺公園であった。
松手入の行き届いた公園。池には大きな鯉。
鴨たちがゆったりと泳いでいた。

さて旅館に戻りゆっくりと湯に浸かる。
その後の楽しみは何と言っても食事。
お宿の料理は、秋のくまもとの味覚と
肥後牛溶岩焼コースとな。
火の国に来たならば何と言っても
馬刺しとからし蓮根。しっかり堪能する。
焼酎はやはり米焼酎白岳“しろ”に。
一応会社関係で少なからぬ義理もある。
馬刺しの白いところはコウネという。
馬のたてがみ部分の脂だ。
一頭から採れる量が少ない部分だも。
とろっとした食感である。
肥後牛溶岩焼もなかなかであった。

火の国や豊かなる食秋深む
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火の国俳句紀行Ⅰ

2011年11月23日 | slow journey

秋も深まるとある週末。火の国へ行く。
往路は時間の関係上、伊丹から飛行機を利用。
いつも羽田行きに慣れている感覚だから
ローカル線の搭乗は少し戸惑う。
搭乗ゲートもえらい端っこだなあ。
それにプロペラ。ボンバルディアだ。
しかしこの方が飛行機の味わいがあるというもの。
ただ一点揺れることを除いてのことだが。
熊本空港ならぬ阿蘇くまもと空港に無事着く。
やはり結構揺れた。着陸間近
眼下に広がる田畑の光景が美しい。
到着ゲートを出てシャトルバスに乗る。
まず目指すは水前寺公園だ。
この日はあいにくの雨模様だったが
水前寺公園はよく松手入された美しい公園。
何よりきれいな湧水が池に満ちていた。
熊本は全国で唯一地下水で水を賄っている
所謂地下水都市なのだ。へえ、知らなかった。
火の国はまた水の国でもあったのだ。

火の国は水のまほろば露の秋
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うまいもの選 豆餅

2011年11月20日 | slow gourmet

百万遍に所用で行った。
歩いていると出町柳。そこでふと思い出す。
そう言えばこの辺りに有名な豆餅の店がある。
久しぶりに向かってみると、やはり行列。
それでも午前中だから列は長くない。
では並ぶか。しばし並ぶ。お目当ては豆餅。
みんな大概それを買っている。

「本日中にお召し上がりください。」

6個買った。家に帰って家族と食後に食す。
自然な味。ほんのりした優しい甘さ。
自然でない味に慣れた向きには
少々物足らない味かもしれない。
自然は優しい。というコピーが浮かぶ。
美味しかった。

■出町ふたば
京都市上京区出町通今出川上ル青龍町236
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摩耶の山茶花

2011年11月17日 | slow culture

山茶花が見ごろになっている。
この花、童謡や演歌に謳われている
皆よく知ってる花である。けれど
どんな花と問われればあまりよく知らない。
垣根や庭に咲いている姿を漠然と思うだけ。

かくいう私も通り一遍にしか知らない。
で、俳句を詠むとなるとじっくり観察となる。
写生である。摩耶山で見つけた山茶花。
よく見ると八重のくれない美しい花だ。
日本原産の花である。正真正銘の和花。
学名も英語もサザンカというらしい。

この花の特徴は何と言ってもすぐ散ること。
椿はぽろっと落ちるが、山茶花は花びらを散らす。
散り敷く山茶花の道はなんともいえぬ風情。
花期は結構長い。冬の代表花である。

散り敷ひてより山茶花の道となる
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機影旋回

2011年11月13日 | slow life

秋の或る日。
初鴨を観に伊丹の昆陽池まで行ったが
鴨は居たのだが、どうやらこれは通し鴨?
初鴨はまだここには飛来していなかったようだ。
秋天を見上げると、飛行機が伊丹空港から
上昇して行く姿が見えた。

立ち上がる機影旋回夏霞

夏の句でしたが
汀子先生の選に入った句です。
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人間ドック一泊二日へ収監

2011年11月12日 | slow life

人間ドックへ自らの体を収監。
採血から始まって胃カメラまで、指示に従っていれば
検査は順調に流れる。このドックでの難所は二つ。
胃カメラと直腸触診だ。胃カメラは
鎮静剤を打っての検査であるから、以前と比べて
かなり楽になったので安心していたのだが
今年は鎮静剤を打ったにも拘らずかなり苦しかり。
何度も空えづきした。終わってみると喉に違和感がある。

これは思うに当たりが悪かったのだろう。
検査人は若そうな男だった。少し自信に満ちた顔。
こういうタイプが危ない。ふと不安が過ぎったが
もうまな板の鯉だ。そしてこういう予感は必ず当たる。
こういうものは属人的な技量で雲泥の差なのだと
今更ながら実感。しかし今年は、それでもまあ
生検で組織を採られなかったから良しとしよう。
直腸触診はいつも少し恥かしく苦しい。異物(指)を
○○に入れられるのはなかなか慣れないものだ。

今回は定年退職した古希のおじさんと懇意になった。
機械商社に67歳まで勤めていたと言う。物腰から
きっと役員まで勤めた方であると思う。
仕事のこと。単身赴任のこと。ゴルフのこと。
病気のこと。いろいろ話してくれた。
この年代の方は年金もいいしそれに元気だなあ。

さてさて今年の人間ドックの詳細な結果は後日。
結果は空クジであって欲しいが当たりがでたら…?
いつも不安な人間ドックである。
一流ホテルで泊まれるのだけが慰めだが、それも
独りでは案外つまらないものだ。ましてや
そのレストランで独りで食事するのも味気ない。
こういうのは、そのような夫婦もいたが
やはりカップルで来るのがいいように思う。
しかしカップルといっても、これだけは
愛人と来るというのはどうも似合わないだろうなあ。
当たり前かな(^_-)
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ガントリークレーン林立す

2011年11月01日 | slow life

これはガントリークレーンと言う。
ガントリークレーンとは港湾の岸壁に設置され
コンテナなどの貨物の積み下ろしを行うクレーンのこと。

この姿と言い、そのネーミングと言い
結構わたしは好きである。遠目に見ていると
REGOブロックのキリンが並んでいるようだ。

天高しガントリークレーン林立す

今日から11月である。
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