京都で遊ぶ。晩秋の紅葉を見に。
しかし年々、紅葉の色づきが遅くなっている
師走になっても紅葉が楽しめる。しかし
立冬を過ぎたからこれはもう冬紅葉だ。
そして紅葉といえばやはり京都かな。
車窓より三都の紅葉繋ぎ来し
紫式部の実である。俳句では
実むらさきとか式部の実とも言う。
何とも言えぬ光沢が目を引く。
好古園で見つけました。
紫式部は山野に自生もし、また
庭にも植えられる落葉樹です。
式部の実皆を集めてをりにけり
句座に飾られていた柿。
赤穂の方が庭に生っていたものを
わざわざ持ってきてくれたといふ。
帰り際持って帰りとくれたもの。
適当に熟してからいだたくとほのかな甘み。
スーパーで買う柿とは確かに違う。
自然はいつもながらほのかな味だ。
人工的な甘さに慣れてくると
こういう自然のままの甘さが
とても頼りなく感じることがある。
時々、無性に食べたくなる味がある。
○○の餃子、○○○の牛丼、○○○のハンバーガー
濃いくて味がしっかりついている。
それに慣らされてしまっているのか?
それらに比べて、この柿はあまりに仄かだ。
柿捥いでひとつ青空広がりぬ
姫路城に行った。
姫路城を訪れるのはおそらく小学生以来だと思う。
あいにく平成の大修理で美しい天守閣の姿は
覆いに隠されたままであったが。
千姫の小径から好古園へと散策する。
やはり城下町は文化の香りがする。
歴史の重みと深さを感じる一日旅だった。
これよりの紅葉を思ふ城址かな
写真は姫路城ではありません。(普請中のため)
今治城です。あしからず。
久しぶりにSさんからメール。彼女はDTという
ダイバージョナルセラピーの第一人者である。
全国の介護施設をコンサルと指導で飛び回っており
大阪に居ることは少ない。しかし今日は
大阪の事務所に居るというので、よもやまもあり
久しぶりにランチをしましょうとなった。
南森町で待ち合わせ。さてどこに行きましょう。
ところで、ひとりでは入りにくいのだが
ビフカツが美味しい店があります。というので
その店へ向かうことにした。ただ
以前行ったのはかなり前のことらしい。
当時も年配の方のお店だったので、果たして
まだ営業しているだろうかとSさん心配する。
大通りから縦筋に入り、その店に近づくと
勝手な杞憂をよそにその店は確かにありました。
しかもかなり繁盛しているようだ。
正午前だったのでまだ席に余裕があった。
店内のカウンターには、なるほど男性客ばかり。
これではさすがに女ひとりでは入り難い。
古くからの洋食屋さんのようである。
老夫婦の店だが、まだまだ現役という風情。
ご主人が厨房で重いフライパンを握っていた。
もう一人は息子さんだろうか。そして
奥さんはフロア係。どことなくゆったりした所作。
ビフカツを食べるのは本当に久しぶりだった。
ご飯は大盛だった。男の客が多いから
ライスは大盛で供しているのだろう。
さすがにSさん、ご飯を少し減らしてもらう。
ビフカツは洋食屋さんらしい懐かしい味だった。
これが750円で食べられるは嬉しい驚き。
店を出る頃にはもう行列ができていた。
こういう店はずっと残って欲しいねとSさんは言う。
そして私もそう思う。
久しぶりのSさんとの邂逅ランチであった。
よい店によい味と親しい人…。
こういうのを幸せ昼ごはんというのだろう。
■ビストロ染矢
大阪市北区松ケ枝町5-6-101