陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

昼ご飯 ひろめ市場

2008年11月30日 | slow gourmet

今年最後の高知出張。

今、高知ではぶっそうな事件が。
それでも南国土佐は魅力的な街だ。

この地方もご他聞にもれず
経済的にはかなり厳しい状態が続く。
しかし、どうも都市の魅力というものは
わたくし、主観的に思うのでありますが
経済的繁栄と反比例するように思う。
つまり拝金主義に毒されておらず
世知辛くなく人情が溢れているのだ。
それに物価も安いのがいい。

日が昇る朝日より、黄昏の方が
例えようもなく悲しいほど美しいものだ。

と言ったら知事さんに叱られるだろうか?
ここは酒も美味いし、何といっても
食材がいいから食いもんが新鮮で美味い。
そして高知の女性がまたいいのだ。
ちゃきちゃきした気丈な美人が多い。
嫁はんにしたら
両刃の剣のような感もなくはないが
こういう女性像。実は私好みである。

さて、昼の仕事が一段落。

「昼めしはひろめ市場で取ろうか。」

車をとめて
部下と数ある屋台をぶらぶら品定め。
うまそうな食材がたくさんあるから
あれもこれもと迷ってしまう。

おやっ!寿司が三箱で千円だぞ!
では鮪と鯖すしと盛り合わせを。
汁物は蕎麦。これが二百円。
そして一品に脂ののった鰹の塩焼き。
これ、脂が乗って旨いなあ。

「おい、うつぼのたたき食うか?」
「そんなん食べたら酒欲しくなりますよ。」
「う~ん、そやなあ。止めとくか。」
「飲んだら飲酒運転で一発で首ですよ。」
「たかがうつぼで人生ふいにできんなあ。」

しかし、ここひろめ市場は
鰹やうつぼのたたきに唐揚げ
くじらの刺身にカツ…。それに
中華やいろんな丼までが、こちらの
胃袋をこれでもかこれでもかと誘いよる。

嗚呼!ここで仕事をばんざいして
昼から飲めれば最高じゃろうなあと
思いつつ、しかしそれをしたら
我々もついにおしまいだと
けなげかつ気丈に自制しつつ
次の仕事に向かったのでありました。

ご覧の皆さんへ。
ちゃんと仕事はしておりますので
ご心配なく…。

それにしても高知は最高じゃあね。
仕事はなかなか無いけれど…(^_^;)
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逸品 さぬきの和三盆糖

2008年11月29日 | slow gourmet

高松から引田(ひけた)へ向かう。
ひけた鰤(ブリ)が
地域ブランドとして商標登録された。
そこで漁協へお邪魔したのである。

ちなみに、今、香川県は
香川はまち三兄弟を売り出し中である。
長男がひけた鰤、二男がなおしまハマチ
三男がオリーブハマチである。
引田(ひけた)も直島(なおしま)とも
地名であるが
オリーブハマチとはオリーブの葉を
飼料にして育てたハマチである。
ちなみに、香川県は
ブリ養殖発祥の地、ていうか海で
今年は養殖の事業化に
世界で初めて成功してから
80周年という節目の記念年なのだ。

で、その引田にあるのが
和三盆糖で有名な三谷製糖。
ここの砂糖が買いたくて立ち寄る。
古い家屋は歴史を感じる趣きであった。
どこからか砂糖を作る昔ながらの
木の道具の音が聞こえてきた。
皇室のお写真が飾ってある。
皇室への献上品だったのであろう。
それほど由緒ある砂糖なのである。

讃岐国特産と書かれた
和三盆糖は300グラムで1050円。
同行の部下はこんな高級な砂糖は
よう買いませんわあと言った。
味見をしたら、まあなんと上品な味。
買ったはいいが、はてさて
使いこなすことができるだろうか。

■三谷製糖
羽根さぬき本舗
香川県東かがわ市馬宿156-8
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京の庶民派すき焼き

2008年11月25日 | slow gourmet

わたくし的に
京都ですき焼きと言えば
あまりの上等な霜降り肉に
お腹がついていけなかった
寺町三条の三嶋亭。
仲居さんが作ってくれる
割り下で肉から食べる
先斗町はすきやきのいろは。
そして、創業昭和三年という
庶民派のすき焼きの代表
寺町四条のキムラである。

キムラさんは昔もんが喜びそうな
大座敷の肉鍋屋さんという風情。
旅館のような広い玄関で靴を脱ぐ。
下足番のおじさんが札をくれる。
その札をもって二階の一般座敷席へ。
大広間の一席へ座る。
そこで下足札を預けてから注文する。
このシステムでは食い逃げはできんよ。
なるほどという感じ。会計の時に
お金を払うと下足札をくれる。

さて、品書きは
ロースすき焼き3000円と
並すき焼き2900円の二種類のみ。
100円の違いはようわからんが
100円しか違わないのなら
ここは3000円のロースを注文。

手際よく出てきた。早いっ。
割りとお肉の量が多い。これなら
育ち盛りの子がいる家庭はうれしい哉。
皿は三皿供された。
お肉の皿と焼き豆腐にふ、そして
しらたきと三つ葉が盛られた皿。
三皿目にはたまねぎとネギが。
砂糖に醤油、そして生たまご。
では開始。
まず鉄鍋に牛脂を敷いて
お肉を入れて砂糖と醤油をまぶす。

「う~ん、いい匂いじゃ!」

お肉はたっぷりで美味しい。
三つ葉が案外すき焼きにあう。

大瓶ビール 一本700円也。
ご飯も追加の皿もすべて明朗会計。

食べ盛りの家族連れに
ちょっとした友との語らいに
なじみの人との連れ飯に
こういうお店はとても重宝する。

さて満腹になった。
このまま帰るにはもったいない。
せっかくの京の夜じゃ。

■キムラすき焼店
京都市中京区寺町通四条上ル
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なのにあなたは京都へ行くの

2008年11月23日 | slow journey

「ねえ。京都に行こうよ。」

内心…
「えらいこっちゃ。」

京都好きの私でも
今日という日に京都へ
それも嵐山に行くなんて^_^;
紅葉観に行くより
人ごみを眺めに行くようなものだ
と思ったが…昨日は
いい夫婦の日であった。
なにもアクションしないのも何だし
なのにあなたは京都へ行くの♪…
とばかりに
嫌な予感がしつつも電車に乗った。

う~ん、予想的中。
やはり嵐山はすごかった。
渡月橋が人の渋滞で動かない。
なんとか渡月橋を渡り終え
川沿いから竹林の道へ入る。
人ごみにまぎれつつそぞろ歩き
落柿舎を経て祇王寺へ。

祇王寺は好きな寺である。
寺というより草庵だ。
こじんまりしていていい。
苔の庭には
落葉した紅葉が彩を添えていた。
つくばいにも濡れた紅葉が…。
祇王寺らしい風情である。

やはり京都はいい…。
この街ほど
人をもてなすということを
知っている都市はないと思う。

時間を忘れて紅葉狩りをしていたら
帰る時間がピークと重なってしまった。
また渡月橋が動かなくなっていた。
これは河原町まで行きつくには
数時間かかるだろう。

「歩こう!」
「歩けるか?」
「歩けるよ。」

バス停にも長蛇の列が…。
意を決して三条通りを東へ。
ひたすら歩いていると
車折神社あたりで運よくバスが来た。
何とかすし詰めのバスにもぐりこめた。
このバス、満員になったので
次々と停留所を素通りして走った。

「乗れてラッキーやったなあ。」

やっと四条河原町にたどり着く。
ここも人で溢れかえっていた。

「顔見世がそろそろ始まるねえ。」

去年、勧進帳を観てから
もう1年が経とうとしている。
光陰矢の如し…。

「すき焼きでも食いに行くか?」

子どもと待ち合わせしたので
すき焼き屋へ行った。
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刺身と茶香炉

2008年11月22日 | slow culture

今年の秋の公民館講座。
五年目の講座が無事終わる。
我らが担当するのも今年が最終年。
この講座を主宰した副館長が
来春定年を迎えるからである。
ひょんな繋がりというか
その方をはじめ人の縁で参画し
そして続いてきた講座であった。

今年は例年と違って
念入りにあえて準備もせず
自然体で臨んだのだが
それがかえってよかったのか
過去4年の蓄積が功を奏したのか
確かな手ごたえを実感できた
すばらしいエピローグとなった。

“導く人も学ぶ人も共に学ぶ。”

定年退職した団塊の世代を
これから地域社会に迎える。
そんな変化の時代が到来する中
地域社会でハブとなり得る公民館が
生涯学習の拠点として機能していく。
そのような流れの中で
この講座は新しい方向を
見出すことができただろうか。

つるべ落としの秋の落日を受けて
副館長のなじみの小料理屋で
いつものご苦労さん会が始まる。
魚がとても美味いこの店のひととき。
これも毎年の楽しみのひとつなのだ。

カウンターの置石に目が留まる。
石はえらく艶が出て、てかてかと
以前より存在感を増して鎮座していた。

「皆が触るからねえ。」

大将が言った。

確か四年前の講座の年だった。
当時公民館で併催されていた
石の展示会でもらった石を
相方の女性が置いたものである。
この店のカウンターに飾った方が
よく似合うだろうと置いて帰ったのだ。

「そうか。もう5年も続いたのか…。」

この石に時の流れを重ねてみた。

副館長にお礼と慰労を込めて
先週ふたりで見つけた茶香炉を贈る。
茶道をたしなむその方なら
きっと喜んでくれるだろう…。
彼は市松模様の風呂敷をほどき
取り出した茶香炉に火を入れてくれた。
喜んでくれてほっとする私たち…。

「あ、香りがしてきた。」

大将が言った。
大将の言葉に誘われて
皆も手をあおいで香りを嗅ぐ。

「ほんと。いい香り…。」

穏やかな茶の香りが漂う中
大将がさばいた絶品の刺身を食らう。
今宵は最高の黒鮪。平目の縁側
そしてたいらぎの貝柱である。

「きれいな色だなあ。」

極上で美味い刺身というものは
本当に見た目もとても美しいのだ。
その奥に茶香炉を置いて写真を撮る。
これも思い出の一枚となりそうだ。

ささやかではあるが
こうして人の縁を紡ぎつつ
何か自らをアウトプットできる
ということはやはり幸せであろう。

お茶の香りは、控えめではあるが
ゆらりゆらりとあたりに漂っていた。
まるで大切な時間を慈しむように。
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ジェットストリーム

2008年11月18日 | slow life

“遠い地平線が消えて
ふかぶかとした
夜の闇に心を休める時、
はるか雲海の上を
音もなく流れ去る気流は
たゆみない
宇宙の営みを告げています”

■JALジェットストリーム

ときどき機上で
えもいわれぬ美しい空に出会う。

雲海の上で刻々と変化する
夕陽のグラデーション…。
吸い込まれていきそうだ。

外はマイナス45度。
そして猛烈な風が吹いている。
過酷な世界も美しい。

■或る日の機上にて
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秋の紅葉 濡れ落葉

2008年11月15日 | cocoro

紅葉の濡れ落葉。

濡れ落葉…
本来は風流を感じるのだけれど。

誰が名づけたのか知らないが
妻に依存する男の末路に
例えられるようになってから
この言葉のもつ響きが
死んでしまった(-_-;)。

落葉のはかなさを感じつつも
こうして色鮮やかに
存在感をもって、この森羅万象に
彩(いろどり)を添える。

だから…濡れ落葉は美しい。
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そろそろ冬支度

2008年11月14日 | slow life

十月後半の二日間
白神社の秋季例大祭
いわゆる
“しらかみさんの秋祭り”
が行われた。そして
秋祭りが終わると
広島平和大通り公園では
“ひろしまドリミネーション2008”
の飾り付けが始まった。今年も
130万球の電球が織りなす
ファンタジックなおとぎの国が
大通りに出現する。

広島もいよいよ冬仕度。
私も、ここ広島での
二度目の冬を迎えようとしている。
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北のぼっかけ 三色盛

2008年11月09日 | slow gourmet

函館朝市は函館駅前にある。

混雑するどんぶり横丁を避けて
ちょいとはずれの
“函館ぶっかけ”という店へ。

北海道に来たならばうにも食いたし。
今が取れたてのいくらも食いたし。
はたまた帆立も捨てがたし。なら
お好み三色盛り 1995円也で
うに・いくら・ほたてをたっぷりと。
盛りの色合いも綺麗で、さすがに
食べ応えのある丼であったが
脇に小鉢でついてきた
自家製のみそ仕立て いか塩辛
これがまたたいそう口に合うのだ。
通常のイカの塩辛の塩辛さに比べて
これは味噌でからめてある分
まったりとした甘みがあって
柔らかい旨みがなんとも言えぬ。
これは面白い。お土産につい
瓶入りを三つも買ってしまった。

このお店、朝市のメインから
やや少しはずれているのだが
その分ゆっくり落ち着ける。
やや昼をはずれた午後のひととき
ゆっくりビールや焼酎を飲みながら
とびっこや塩辛で一杯やるのもよし。
白木のテーブルもゆったり目。
なかなか私的にはよい店でした。

■朝市食堂 函館ぶっかけ
 北海道函館市若松町11-11
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北へ 大湯沼遊歩道

2008年11月08日 | slow life

“登別温泉には
非常に多彩な温泉が湧き出ており、
自然湧出量は1日1万トン。
源泉温度40~90℃。
これは世界的にも珍しく
「温泉のデパート」と言われる。”

朝 温泉のあたりを散歩した。
大湯沼川探勝歩道を行く。
天然足湯から大正地獄へ。
さらに第二遊歩道に入り
地獄谷まで落ち葉踏みしめ歩く。
熊に襲われないか不安だったが
なんとか熊には遭遇せずに済む。

大湯沼川は白濁した天然の温泉が
流れている湯の川なのだ。
まるで乳色の天の川のようだった。

天然足湯では女性ハイカーが
靴を脱いで足をつけようとしていた。
歩き疲れた足には
さぞ気持ちいいだろうなあと思う。

そう言えばこのあたりの熊も
この温泉につかるのだろうか。
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