陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

くいしん忘備録 ○すず籠

2010年02月28日 | slow gourmet

お土産にいただいた。
竹で編んだ漆黒の籠入り和菓子。
中には、小さな丸い最中と
小さいどら焼きが並んでいた。

最中は“鈴乃最中”という。
品のあるさくっとした最中。
そして、どら焼き。これは
“鈴乃○(えん)餅”という。

えん餅は一押しと言うだけあって
なかなかなお味をしている。
もちっとした皮の食感に
あんの味の調和がまっこと旨し。

それらが竹籠に収められて
“○すず籠”という。
「えんすずかご」と読むらしい。

和の趣きと高級感があって
先様への手土産には
よろしゅうございます。

このお店、創業八十余年…
博多ではなかなかの老舗。
創作和菓子として有名とか。

嗚呼!
また博多に行きたくなってきた。

■鈴懸
 福岡市博多区下呉服町4番5号

鈴乃最中
新潟県産のもち米「こがねもち」で
こしらえた最中の皮。
あんが入ると芳しい香りがたち
さくっと軽い食感です。

鈴乃○餅
もっちりとした皮は
一枚ずつ焼き上げた
手焼きならではの美味。
鈴懸いち押しのミニどら焼きです。
          (栞より抜粋)

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しあわせ昼ごはん 大将のカツカレー

2010年02月27日 | slow gourmet

今回は小倉である。
小倉駅から在来線でひと駅
西小倉駅で下車。
小倉城や松本清張記念館のある
メインストリートを歩く。
快晴のいい天気だ。
まるで五月のような陽気。
コートを着てきたのは失敗。
汗ばむ。

出張先の近くの
とあるカレー屋へ向かった。
少し迷ったがなんとか着いた。
人気がありそうな感じだったので
結構混んでるかなと思ったが
昼も半刻過ぎていたから
席には余裕があった。ラッキー!
空いているカウンターに座る。

大将ひとりの店だった。
ジーパンに白いTシャツ。
短髪頭にはタオルを巻きつけ。
姿だけを見ればこれはどう見ても
ラーメン屋の親父そのままだ。
注文を聞かれた。やや遠慮気味に
「カツカレーの大!」と返答。

しばし待つ間、何気に見てたら
食べ終えた客が、カウンター上に
代金の小銭を置いていく。
カウンターの内側には、無造作に
お札と小銭が散らばっていた。
レジに入れる時間も惜しい。
ひとりで切り盛りしているのだ。

隣におばちゃんが座ってきた。
席に着くなり、今
真央ちゃんが滑ってるから
チャンネルを替えてもいいか?
と大将に聞く。一度、大将は無視。
またおばちゃんが尋ねた。
大将は苦笑いしてリモコンをいじる。

「今は忙しいからややこしい事言うな。」

ってな感じだった。
しかしその後一段落したら
このおばちゃんと、仲良く
スケートの話で盛り上がってたから
きっと顔なじみの関係なのだろう。

この大将、見てくれからしても
一見取っ付き難そうだけれど
結構いい人だなと思う。

この店は
注文を聞いてからカツを揚げる。
良心的な店だ。手間をかけてる分
大将は忙しくなるのだろう。

やがて大きなカツが揚がって
丁寧に包丁が入れられて
ご飯を器に盛り、ルーがかかる。
カツカレーの大盛り。
これで御代は何と650円也や。
ややしゃばしゃばのルーだが旨い。
庶民の愛情を感じるカレーだ。
福神漬けは取り放題。
そして辛みスパイス缶もあった。
辛味を好みで追加できるのだ。

この大将のカレー屋さん。
品書きはいたってシンプルだ。

カレー
大500円、並400円、S250円
カツカレー
大650円、並550円、S400円

女の人なら、Sが250円で
カレーが食べられるのだ。

小倉はいいなあ~。
小倉と言えば玄界灘、響灘
周防灘と海に囲まれた街。
寿司というイメージだったが
こういうカレーもあるでよ。

■まるきん
 北九州市小倉北区田町7-15
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蒼天をつくパコダ

2010年02月26日 | slow journey

山頂にはパコダがあった。
初めての山に登り
そのいただきにパコダがあれば
これはちょっとびっくり。
またそこにはモラエス館と言う
記念館もある。眉山の山頂は
どこかエキゾチックだ。

このパコダは、正式には
パコダ平和記念塔と呼ぶ。
昭和33年に県ビルマ会が
第二次世界大戦で戦没した
多くの戦友たちの慰霊のために
建てたのだそうだ。内部には
ビルマから贈られた
仏舎利が収められていると言う。

そして、モラエス館。これは
妻の故郷徳島で生涯を終えた
元ポルトガル神戸総領事
モラエス氏を偲ぶ記念館である。

蒼天を突くパコダ。
この徳島・眉山は
遠く異郷の地に繋がっている。
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二月 眉山へ

2010年02月24日 | slow journey

「眉山にでも登ってみましょうか?」

時間もあったので、仕事で同行のお方と
ロープウェイ乗り場まで行ったら
あいにく、定期点検期間中で
ロープウェイは運行を休止していた。
どうしようかと迷ったのだが
登山道から山頂まで30分と聞いたので
麓の神社の境内から登ることにした。

30分位ならと高をくくっていた。
最初は階段の登山道が続いたが
途中から急勾配の山道?というより
獣道みたいな急斜面になった。
これが結構きつい。
足元も危なくて心もとない。
注意深く踏みしめながら登ると
汗がどっと溢れ出して、二月なのに
シャツがぐっしょりと濡れてしまった。

いやあ。きつい。甘かった。
しかし、何とか頂上まで辿り着く。
眉山は標高290mの山である。
それでも頂上からの景色は格別で
パノラマで徳島市街や海が見渡せた。
この日は寒かったが、晴天で
鳴門大橋、その先の淡路島も
くっきりと見晴るかすことができた。
眉山の山頂には電波塔とモラエス館
そして何とパコダがそびえていた。

「最近は御社と仕事で
ご一緒にすることが
めっきりと少なくなりました。」

「だからでしょうか?
なんかお互いが疎遠になって
親しみが薄れてしまったような。」

眼下のパノラマを二人で眺めつつ
よもやま話しをする。

昔は、地方特集などの仕事で
ふたり一組になって、アポなしの
飛び込み営業をよくやったものだ。
地方の観光地や工場街を
企画書を持って片っ端から回る
という営業だった。だから
一緒に釜の飯を食った的な
同士的な連帯感も芽生えた。
ネットも携帯もない時代には
こういう“どぶ板営業”…所謂
どさまわりで、営業マンとしての
骨太な胆力や人間力が鍛えられたのだ。
昔の時代を振り返っても詮無い事だが
今の若者にはきっと通用しないだろう。

「そろそろ下りますか?」

「下りもまたきついなあ。
今度は膝が笑いそうだ。」

「怪我しないでくださいよ。」

「こんなところで怪我したら
言い訳できませんよぉ。」(笑)

何とか無事に下山した。
仕事であれ、山登りであれ
こうした共有体験を持つことは
いつの時代でも大事なんだなと思う。

二月の眉山である。
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しあわせ昼ごはん 徳島ラーメン

2010年02月21日 | slow gourmet

香川に来たら、さぬきうどん。
そして、徳島に来たら
やはり徳島ラーメンなのである。
この徳島ラーメン、食べ終わったら
もう当分いいやと思うのだが
またしばらくして徳島に来ると
己の舌と腹がこれを欲求するのである。
これがb級グルメの真髄なのだろう。

徳島ラーメンの名店は数あれど
列車での次の移動を考えて
今回は徳島駅前の麺王に参上。
同行の氏は徳島ラーメン初体験とな。
店外の自販機で食券をお買い求め。
麺の茹で具合を四種類から選べる。
では、三番目のかためんを所望。
それに替え玉券と餃子五個に
替ネギのボタンをポチっと押した。
お連れも同じメニューにする。

テーブル席へ。テーブルには
辛子もやしに高菜が置いてあった。
取り放題みたいだ。
ではこれも載せていざ喰らわん!
醤油とんこつのこってりスープに
まっすぐな細麺。
かためんにしたのだが、それでも
わたし的にはちとやわかったので
替え玉ではさらに固いバリかたに。

いやあ、旨し。スープも
最後まで飲み干したかったが
健康のために我慢がまん。
それでなくてもこの頃血圧が
高めに振れる傾向があるのだ。
特に、昨今は業績が下がるにつれ
血圧がじわじわ上がるという
悪循環を繰り返している情けなさ。

しかし、この徳島ラーメンを食らうと
結構、後で喉が渇いてしまう。
鞄にミネラルウォーターは必須だ。
さぬきうどんでもそうなのだが。

この徳島ラーメンというやつ
もちろん毎日は食えんが
結構病みつきになる魔物。
これこそb級グルメの真骨頂だ。
いわんやb級グルメとは…?
きれいじゃないけど
気立てのいい○のようなもの。
もっといいもの欲しくなるけど
無性に恋しくなるのは
見てくれではない味わい深さ。
忘れられん存在です。

徳島ラーメン480円
 やわめん、ふつうめん
 かためん、バリかためん
替玉100円
餃子280円
替ネギ50円

本日のしあわせ昼ごはん 
計910円也。

ちょっと、食べすぎ…!?

■麺王 徳島駅前本店
 徳島市寺島本町東3-4
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徳島・両国橋の寒桜

2010年02月20日 | slow life


徳島で見つけた春色。

両国橋東公園の寒桜である。
この桜は徳島市で
一番早く咲く桜だそうだ。
この日はまだまだ
冷たい冬の気温だったが
花がつける色は、もう
暖かい春そのものでございました。

寒桜 コートを脱いで 写メを撮り
              拙私有
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しあわせ昼ごはん もずくそば

2010年02月14日 | slow gourmet

新山口駅の在来線ホーム。
その一番線の処にある食堂。

ここから宇部に向かう
次の列車に乗れば
昼時を逸してしまうので
定年間近の先輩社員と入った。
二人で立喰いで蕎麦を食べる。
その先輩との最後の出張
そして最後の昼ごはんだ。

倹約家の先輩らしい連れ飯だ。
先輩は出張の時は
ほとんどタクシーにも乗らず
歩き通しで仕事をしたと言う。
ただ、上司から
売れと言われた商品をもって
列車を乗り継ぎ忠実に売り歩いた。
頭より足で稼ぐ営業だった。
その手法は、今の時代ではちょっと
時代遅れだったかもしれない。
最後は取り残されてしまった
ような営業マンだったけれど
どこか生粋で憎めない人だった。

この駅中の食堂
地方の駅のありきたりな食堂だが
ここのもずくそばがよかった。
蕎麦はありきたりの、腰のない
駅の立喰いそばなりのレベルなのだが
店のお薦めの張り紙がしてあった。

先輩、永らくご苦労さんでした。
思い出の残る昼ご飯となりました。
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ふたたび ふなつ

2010年02月13日 | slow gourmet

部下二人と連れ立って松江へ。
担当替えによる引継ぎだ。
久しぶりの松江である。

だが、この時期、車で行くには
心配事がひとつ。それは雪道である。
幸いにこの日は運よく気温が緩む。
一応スタッドレスタイヤ装着の
車を借りていたのだが、それでも
やはり北広島の布野あたりから
田んぼは一面雪景色であった。
この地区は広島でも雪深い地区だ。
やがて、島根県は
雲南市掛合(かけや)に入った。

「ここは竹下さんの出身地です。」

部下が説明してくれた。
ふうん。総理を生んだ地とは
かような田舎だったのか?

約3時間半で松江に入る。
ちょうど昼時であった。
なら、迷わず、ふなつへ行こう。
松江に来たら、誰が何と言おうと
わたくし的には、出雲蕎麦なのだ。
駐車場に車を止めて民芸調の店内へ。

店は案外空いていた。ここへ来たら
定番の割り子蕎麦を注文。
割り子は一枚追加して四枚に。
この太くてもっちりとした食感。
褐色の色合いの蕎麦には
所々にそばかすのような点々。
いや、愛らし。たまらん!ぜよ。
蕎麦だけじゃあ腹持ちが悪いけえ
大きな田舎むすびも頼んだんじゃが。
中四国を担当してまる三年
話し言葉もごちゃ混ぜになってしもうた。
もとい。ほんに自然で素朴な味。

癒される食事とは
こういうのを言うのだろう。
作り手の愛情を感じる食事とは
こういうのを言うのだろう。

初めての部下も
たいそう満足のようじゃった。
めでたし。めでたし。。
さてと、仕事じゃぞ。

■中国山地蕎麦工房 ふなつ
島根県松江市外中原町117-6

割り子蕎麦 750円

(写真)
田舎むすび以外はセットになってます。
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くいしん忘備録 白口浜真昆布

2010年02月11日 | slow gourmet

年齢を重ねるに従って
和食嗜好が強くなる。
必然、その料理法も
和食の要である出汁(ダシ)に
こだわるようになっていく。

和のダシと言えばやはり昆布だ。
子育て真っ最中の若い頃は
繊細なダシより食事の量だと
スーパーで買う昆布でも
全然気にならなかったが、今では
やはりいいダシが取れる昆布を
探し求めるようになっていった。

各産地の昆布を試したり
百貨店や専門店で買ってみたり。
ある年、函館に旅行に行った時
市場の昆布屋で買って帰った昆布で
とてもいいダシが取れた。以来
それがお気に入りの定番になった。

最初は、旅の大らかさもあって
1万円近くするとても高級な昆布を
買おうとしたのだが、店員さんが
家庭で使うのならこれでも十分
いいですよと親切に教えてくれた。
あわせてこの地特有のがごめ昆布の
とろろ昆布も買って帰った。
がごめ昆布とは函館近海の
限定された場所に生育している昆布で
ぬめり成分(フコイダン)が
他の昆布より豊富に含まれてると言う。

さて、この天然真昆布
やはりダシが違うとかみさんは言う。
それにだしをとった後の昆布が
とても柔らかくて、そのまま
捨てるにはもったいない。
刻んで煮物に再利用している。
それでも十分美味しい。

昆布は天然と養殖の違いは
ほとんどわからないと現地の人は言った。
専門の人でも味ではわからないのか?
ならば素人ならなおさらだ。でも
やはり天然の響きには弱いなあ。

■献上昆布 南茅部産元揃
真昆布 天然 尾札部産
200g 2100円
 梶原昆布店
 函館市豊川町23-12

(店主口上)

尾札部産昆布は、表皮が
黒褐色または緑褐色で
身の色が淡いクリーム色か白です。
表皮がうすく、身が厚いため
切り口が白く見えるところから
白口浜真昆布と言われています。
白口浜真昆布の中でも
尾札部昆布は、献上昆布として
知られています。
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あっ!梅。咲く。

2010年02月10日 | slow life

若い女性が
公園の木の前で立ち止まって
携帯を構えていた。

その女性が立ち去った後
何だろうと近づいたら
あっ。紅梅が咲いていた。
春色みつけ。嬉し…。

こんな所に梅の木あったんだね。
小さい木だから、
周りの大きな木々に埋もれて
気づかなかったけれど…。

ならばと
久々に一句したため候。

紅梅や 気付かぬほどに 春近し
             拙私有

う~ん。
もうひとひねり欲しい。
でもその術なし。お粗末でした。

(写真)
白神社交差点 平和大通り公園にて
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