陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

2012 今年の俳句

2012年12月31日 | slow life

今年も走り続けました。
まさに疾風の如く駆け抜けた感。
来春は句歴まる三年の節目を迎える。
しかし、この俳句界という世界…。
句歴三十年なんてざらなのだ。
「句歴というほどのものはございません。」
と自己紹介するお方。聞いてみたら、それでも
句歴十数年という恐ろしく謙遜の世界なのだ。
それだけ奥が深い。俳句には定年がない。
故に私のような年齢はまだ若手なのである。
げに奥深い世界なのです。で、今年は
少し自分の名を残すことができました。

■2012年アンソロジー(大会・公募入選作)

よみがへれ日本の力初戎
ともかくもまづは復興初戎
みちのくへ送る鮊子たんと炊く
鶯の一羽に景の動きけり
我もまた花人となる通り抜け
森はいま鳥の王国風薫る
快晴へ新樹の色の立ち上がる
原子炉の再開論議五月闇
語り部を囲み真顔の遠足子
七変化無垢の色より立ち上がる
華やかに見えても寂し額の花
ほんたうはお日様が好き額の花
ため息をつけばため息つく秋思
砂掬ふ手より零るゝ秋暑かな
やうやくに鱗のかたち鰯雲
爽やかに二百二段を登り切る
もみづれる摩耶を深めし昨日の雨
海神に授かる一句小鳥来る

俳句とは
自然と生きとし生けるものとの存問のアート。
すべてのものに感謝して
今年のブログを終えたいと思います。
今年一年ありがとうございました。
佳いお年をお迎えください。

神戸舞子・移情閣 ミルクグラスランプ(写真)
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或る日の中之島風景

2012年12月30日 | slow life

久しぶりの大阪・北浜に寄る。
ここはかつて私の勤務する会社の本社があった処。
大阪の中でも好きな街だ。今はもう
昔ながらの店もずいぶんと廃業した。
とても寂しい思いだが、新しい
お洒落な店もずいぶんと出来ている。
古さと新しさが混在する街が北浜だ。
北浜から大川沿いの遊歩道を市役所まで歩いた。
ユリカモメが暇そうに等間隔に並んで止まっていた。
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吊し柿

2012年12月29日 | slow life

吊し柿とは渋柿の皮を剥いて
ひもや縄につるして干し甘くしたもの。
これも日本の懐かしい風景である。

老い二人だけの生計や柿吊す
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枯蓮の池

2012年12月27日 | slow culture

俳人は枯蓮が好きである。
冬の池に枯れそして折れた枯蓮なんて
俳人以外なら見向きもしない風景である。
早く刈り取ったらいいのにとさえ思うだろう。
実際に刈り取られていることが多い。
京都は長岡天神の八条ヶ池には
中国から送られてきた紅蓮がある。
大振りの見事な蓮なのだが
その枯蓮がそのままに残っていた。
まるで矢尽き刀折れたその姿。
世の無常を重ねてしまう光景。
池をまたぐ橋の上から、枯蓮の辺りを
じっと見つめていると怪訝に思う視線。
枯蓮を眺める人はそうそういない。
もしいれば、それはきっと俳人である。

枯蓮にさざ波寄せてまた離る
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赤の到来ポインセチア

2012年12月25日 | slow life

師走の花舗といえばやはりポインセチア。
どの花舗も赤、赤、赤の世界である。
ポインセチアといえばクリスマス。
ポインセチアは観葉植物。
赤い色のついた葉は、実は葉ではなく
苞(ほう)である。包葉とも言う。
花は一番上に小さく咲くのだとか。

ポインセチア赤の世界を拓きたる
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吊し赤唐辛子

2012年12月24日 | slow life

或る田舎町で赤唐辛子を吊るしていた。
稲藁で吊るしているのだろうか。
魔よけにもなるのだとか。
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シクラメン並ぶ

2012年12月23日 | slow life

師走の花といえば…。
街角の花舗に並ぶのはポインセチアと
そして鉢植えのシクラメン。
まるで綺麗な私を買って買ってと
競うように並んでいた。
俳句の世界ではシクラメンは春の季語
なのだが、大方の人はシクラメンと言えば
冬の花のイメージだろう。明日は聖夜だ。

その色に秘めたる心シクラメン
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小磯良平の世界

2012年12月18日 | slow culture

来年2013年は小磯良平生誕110年。
そして、神戸市立小磯良平記念美術館
開館20周年記念と銘打って
“小磯良平の世界”と題し、日本各地から
代表作が一堂に故郷神戸に揃った。

小磯良平は神戸の画家だし好きな画家だ。
ありていに言えば彼の描く女性が好きなのだ。
しっかりと結んだ口元、後ろで髪を束ねて
額を見せた髪型。つぶらな瞳。丸みを帯びた
顔の輪郭。これが小磯良平の描く女性の特徴とある。
意志的で上品で神戸の山の手に似合う女性だと思う。

■鑑賞作品 自選

Ⅲ.神戸:山本通りのアトリエから
・裁縫女
ふくよかな小磯らしい女性
・洋和服の女性
港まつりの風景が私的に懐かしい(写真)
・横臥裸婦
・コスチューム
・練習場の踊り子達
踊り子はモデルとか。衣装に焦点。
・踊り子
Ⅳ.多様化する制作
・神戸風景
神戸っ子には懐かしい風景
・D嬢の像
この女性が一番好き
Ⅴ.写実的表現への回帰
・婦人立像
・集い
・描く婦人

“斉唱”が無かったのは残念。

■鑑賞記録

特別展 開館20周年記念 生誕110年
“小磯良平の世界”
2012.10.14~12.24
神戸市立小磯記念美術館にて



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シャガール展2012

2012年12月17日 | slow culture

今年はシャガール生誕125年。
先月シャガール展2012愛の物語を観た。
副題に“真の芸術は愛にあるのです”とある。
シャガールと言えば空飛ぶ人の絵。
代表作は“街の上で”と“散歩”という作品。
それらが並ぶのは関西初とある。
愛をテーマとした作品数100点。
シャガールの華麗な色彩と詩情溢れる豊かな世界。
その宣伝文句に誘われて…。

■鑑賞作品 自選

Ⅰ故郷ロシアより
・リョズノの叔父の店

Ⅱ結婚 幸福な日々
・街の上で 
代表作。やはり絵の下部で
おしり丸出しの男が気になる。
・散歩
愛は宙を翔ぶのだ。
・ヴィテブスクの眺め

Ⅲ悲しみの日々そして追憶・幻想へ
・ ヴィテブスクの冬の夜
・恋人たちとマーガレットの花
・オペラ座の人々
・ふたり

以下パンフレットより

色彩の詩人と呼ばれる20世紀美術の巨匠
マルク・シャガール(1887-1985)。
妻を一途に愛し、愛や結婚をテーマにした
作品を多く残したことから
「愛の画家」として知られています。

シャガールはロシアの人って知ってましたか?

■鑑賞記録
シャガール展2012ー愛の物語ー
10.3~11.25 京都文化博物館にて
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秋を彩る 銀杏黄葉Ⅱ

2012年12月01日 | slow culture

秋を彩るシリーズ最後は
京都・東本願寺の銀杏黄葉。
京都駅から烏丸通りを四条まで歩いた。
ここの黄葉を見たいがためだ。
すでに黄落が始まっていた。
東本願寺は真宗大谷派の本山で
正式名称は“真宗本廟”と言うのだそうだ。
堀川七条にあるのは西本願寺である。

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