兼題は“茶の花”
茶の花とは、お茶の木がつける花こと。
茶室に飾る茶花ではない。
お茶の花と言ってもいけないらしい。
季題に“お”はつけないのだとか。
“茶の花”はゆかしい花である。
秋に花をつける。低木の茶の木に
さらに下向きに俯くように咲くので
それが楚々として日本人好みである。
まあるく白い花弁に黄色い蘂が上品。
お茶の産地では
花はつかないようにするのだとか。
花が付くと実がなって、茶の葉に
養分が行き渡らないからだとか。
また茶の花は禅宗と所縁が深い。
昔は、茶の花は生垣などで身近だったらしいが
都会ではあまり見かけることがないから
知らない人も多いと先生は言っておられました。
“茶の花や寡黙を金の蘂にして”