7月28日は土用の丑である。
「土用」とは立夏・立秋・立冬・立春の前の
それぞれ十八日間を言うとある。普通は
立秋の前の夏の土用を言うとある。
土用の期間に丑の日が二度ある年は
それぞれ「一の丑」「二の丑」と言うが
2021年は7月28日の一回であるのだそうだ。
これも受け売りであるが、土用の丑に鰻を食べるのは
平賀源内の鰻屋に掲げられたコピーが起源と言う。
平賀源内は讃岐の人で、さぬき市には記念館がある。
源内はエレキテルで有名だが、色々と多才で器用な方で
あったらしく、土用の丑のこの宣伝文は端的で
コピーライターとしての才能を感じさせるものだ。
一時、仕事でさぬき市に関ったことがあり
何度かさぬき市や記念館を訪れたものである。
ちなみに源内はまた俳人でもあった。
蘊蓄はこれくらいにして、さて鰻であるが
今日は私は食べない。理由は一昨日食べたから。
この頃は産地偽装もあまりなくなったが
以前、よく行くスーパーで四万十の鰻を
定期的にコーナーで売りに来ていた業者があった。
これがとても値段が安いので、何だか怪しくて
買うことはなかったが、しばらくしてこの店は
忽然と消えてしまった。四万十の天然鰻なんて
取れる量からして、関西にこんなにも出回る
ものではないだろう。少し考えるとおかしいなと
思うものであるが、やはりブランドの力は絶大
なのであろう。
さて、私が鰻で思い出深いのは
京都先斗町のいづもやの江戸前鰻
そして阪神大石駅から歩くが「山信」の鰻
名前は忘れてしまったが、かつて俳句大会で
行ったときに入った浜松の鰻屋、そして
島根は松江で食した宍道湖七珍の鰻。
福井は三方五湖の鰻、出張で部下と行った
名古屋は豊川稲荷の鰻屋などが、その時の旅や
出張の思い出と重なって印象深く残っている。
何処に行っても美味しい鰻屋があるということは
それだけ日本人にとっては身近なスタミナ源で
あったのだろうな。今は外食は控えているが
機会があればまた旅先で食べてみたいものだ。
精つけなあきまへんでと鰻喰ふ