平安夢柔話

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斎宮歴史博物館の展示品 ~斎王に逢う旅4

2009-12-14 11:31:42 | 旅の記録
*斎宮歴史博物館は、平成21年12月から平成22年3月まで耐震補強工事のため臨時休館されるそうです。詳しくは、斎宮歴史博物館のホームページでご確認下さいませ。


 「斎王群行」の映像を見たあと、私たちは斎宮歴史博物館の中の展示品を色々と見て回りました。そこで今回は、展示品を6点、写真つきで紹介したいと思います。

*斎宮歴史博物館の展示品は、フラッシュなしなら撮影OKです。

 では一つ目、扇です。


  


 私は、以前に十二単を着装したとき、扇を使わせていただきました。現代の扇子よりもずっと重く、大きいです。顔もすっぽりと隠すことが出来ます。


 次は蹴鞠の鞠と靴です。


  


 蹴鞠の鞠は、風俗博物館さんの出張展示でも実物を見せていただいたことがありますが、とても柔らかいです。これなら蹴っても痛くなさそうです。


 斎王の人形です。


  


 白い装束がとても神聖なイメージを受けます。彼女は映像に出てきた良子内親王?、それともこれから特別展で拝見する恬子内親王?、それとも徽子女王かしら。わくわくしますね。


 武官の装束です。


  


 手には長いやりを持っていて格好良いです。良子内親王をお守りした資房さんも、こういった装束を着ていたのでしょうね。


 斎王の乗る輿、葱花輦です。


  


 かなり大きくて高い乗り物です。天井には玉ねぎのような丸い飾りがあります。


 そしてラストは、斎宮跡から出土した羊の形をした硯です。


  


 この硯が、斎宮で実際に使われていたと思うとわくわくしますね。


 その他、写真は撮らなかったのですが、私の印象に残った展示品をいくつか紹介します。

☆斎宮跡から出土した土師器と須恵器が多数展示されていました。
 土師器も須恵器も、古墳時代から平安時代頃まで使用されていた土器です。
 実は私、お恥ずかしながら土師器と須恵器の違いがよくわかっていませんでした。早く言えば色の違い、赤褐色色の土器が土師器、青い土器が須恵器ということです。納得。それにしても、出土した土器の多さにびっくりしました。

☆斎王年表。斎王に卜定された内親王または女王のお名前が年代順に記載されていました。
 平安時代初期までは、ほとんど、、その時の天皇の皇女が斎王となっていたのですが、九世紀後半頃からは清和天皇御代の恬子内親王や、醍醐天皇御代の柔子内親王のように天皇の姉妹が卜定されるようになり、次第に天皇から血縁が遠い女王が卜定されるようになります。一条天皇御代の斎王、恭子女王は天皇のいとこですし、後一条天皇御代の(女専)子女王は、天皇から見ると父親のいとこと、かなり血縁が遠いです。(女専)子女王が神がかってしまった原因は、こんな所にもあるのかな…なんて思いました。

 この他、斎王群行の道筋がたどれる地図など、斎王に関する展示も充実。感激しました。

 ☆でも、一番感激したのは、徽子女王の家集、「斎宮女御集」の写本です。黄ばんではいましたが、徽子女王さまにお会いできたような気持ちになりました。(^^)

 この他にも色々な物が展示されていましたが、どれも素晴らしかったです。良い物を見ることが出来てとても嬉しかったです。


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