漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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恩田陸著「蜜蜂と遠雷」:ピアノ音楽を文章で存分に

2017-03-09 | 
あるピアノコンクールの予選から本選まで次々と奏でられる曲を
読んでいるのに、まるでその場で聞いているかのように見事に言葉で表現された作品。
2016年下半期直木賞受賞作品

たまたま知っている曲の場面があり、そこでは恩田さんの文章とともに
嵐のように音が頭の中に押し寄せてきてちょっと興奮しました。
作品に登場する一つ一つの曲を実際に聴きながらこの本を読んだらすごいことになるだろうと思う。

若いピアニストたち、審査員たち、それを囲む人々、
それぞれの人生も曲に重なり、たくさんのイメージが描かれます。
さらにそのイメージは、外の自然へと解放されるように導かれ、
そして気づくのです。
音楽は自然の中にあふれていると。

有名なクラシック音楽を作曲したかつての巨匠たちも、
自然の中に耳を傾け楽しい音を聞き取り楽譜に表現したのでしょう。

「音楽を外へ連れ出した」風間塵のピアノを本当に聞くことができたならどんなにすばらしいだろう


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蜜蜂と遠雷コンクール曲プレイリスト

恩田さんの作品は何冊か入り込めずそれ以来敬遠していたけど、
絶えず挑戦的に実験しているような作品群ですね。

恩田陸 1964年生まれ


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (神崎和幸)
2017-03-10 12:45:57
こんにちは。

自分も「蜜蜂と遠雷」読みましたよ。
審査員ひとりひとりの想いや人生が繊細に描かれているところが良かったです。
そのうえ音楽をこのように表現できるなんて本当にすごいと思いましたよ。
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神崎和幸さんへ (やく)
2017-03-10 13:01:26
コメントありがとうございます。
目次を開いたときに、大量の曲名がずらっと並んで驚きましたが、
見事にすべての曲を物語にしていましたね。

それに昨日気が付いたのですが、
本の最初と最後のページはピアノの鍵盤のような光沢と張りのある紙が使われていました。
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Unknown (神崎和幸)
2017-03-11 09:53:49
いま確認しましたが、確かにピアノの鍵盤のような光沢と張りのある紙が使われていますね。
今まで気づきませんでしたよ。
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神崎和幸さんへ (やく)
2017-03-11 13:33:19
確認してくださったのですね、感激です♪
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