漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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高田大介著「図書館の魔女」渦巻く言葉の嵐の中に入る価値はある

2016-09-05 | 
文庫本で4巻、トータル1800ページを超える物語。

しかも、安易な口語会話でスカスカとページを浪費するのではなく、
びっしり文字が紙を埋め尽くしている。
その長々しい文章に、
この文章重複してんじゃないの?とか、きっと俳句の夏井先生ならここつっこむなあとか
チェックを入れたくなる部分もあったりする。
使ったことのない日本語も次から次と押し寄せてきて、
できることならいちいち辞書を引いてみたいけど・・・
そんなイライラをよそに、なんという物語の面白さ。
事細か(すぎる)描写のおかげか気が付けば、物語の登場人物それぞれの想いを深く感じて
皆愛おしくなってしまう。

我慢して読む。
読み始めは面食らったものの、後半はかなり読めるようになった。
おかげでまた、七面倒な文献も端折らずにちゃんと読めるかもしれない。

著者の高田大介さん(1968年生まれ)の専門分野は、印欧語比較文法・対照言語学とWikipediaにある。
道理で外国文学みたいに文章がしつこいわけだ。
夏井先生に校正してもらったら、ページ数は2/3くらいになるんじゃないかしらん(冗談です・・)

そうそう、物語の内容は、
「権謀術数が渦を巻く、超スリリングな外交エンターテインメント 正真正銘、世界レベルの大傑作」
と第一巻の帯に書いてある。すごいね。すごいです。


余談:以前は寝ながら読書でひどい眼精疲労、年とったなあと思う毎日でしたが、気づけばこんなに読んでもあまり眼精疲労が気にならなくなりました。きっと二至丹のおかげだと思う。肝腎陰虚体質が改善され、眼「は」若返ったかも!?