漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

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端午の節句:生薬にまつわる日

2016-06-11 | 漢方的話題
6月9日は旧暦の五月五日、端午節でした。
中医学的には、薬草を採取する日なのだそうです。
「是日競渡,採雑薬、荊楚人併踏百草。」(荊楚歳時記)
夏の流行病を予防するために薬草を摘んて厄払いする日なのだとか。
今でもヨモギなどを玄関に掲げたり、肩に巻いたり、
あるいは五彩線で腕を巻くなどの風習があります。

先日の茶会で。ヨモギと粽(ちまき)

端午節から夏至あたりまでは、一年のうちでも陽気がピークに向かう時期で、
ぐんぐん成長する若葉などを採取したのでしょう。
佩蘭(はいらん、フジバカマ)、艾葉(ヨモギ)、菖蒲、楝葉(れんよう、センダンの葉)などを摘んだと言われます。

もち米とキビを笹の葉に詰めてちまきつくり

また採集するものは動物性生薬も含まれており、
蛇、蟾蜍(ひきがえる)、守宮(やもり)や蜥蜴(とかげ)なども捕獲するそうです。
これらは毒を持っていることもあるのですが、中医学では毒を持って毒を制すという治法もあります。
日本では使われていませんが。

午は五に通じ、午の月午の日と言うことで5月5日が端午の節句となったのですが、
5と言えば、中医学では、
「五気・五声・五色により弁証論治、
 五味・五穀・五薬をもって疾病に対症、
 九竅の変化で臓腑を知る」
といわれ、端午の節句はまさに薬にまつわる日と言えますね。

茶会では中国安化地方の金花茶(発酵茶)を味わう

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