漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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ツバメに学ぶ子孫を残す知恵・北村亘著「ツバメの謎」とイニシエーションラブ

2015-05-15 | 
ツバメがシュンシュン飛んでる頃なので、こんな本を読んでみました。
「ツバメの謎: ツバメの繁殖行動は進化する!?」

そしてわかったのは、より強い個体のDNAを残し種を繁栄させるために、壮絶な恋愛バトルが繰り広げられてるってことでした。


のぼりのポールにとまってるツバメのオス。なかなかのイケメン。すぐ後ろの壁に巣がありメスが入っている。

ツバメの夫婦は一見仲がよさそうですが、その約3割はウワキしてるという事実。

事実その1)巣づくりを始めるとオスは、メスを見張るようにそばでさえずったり、メスに餌を運んできたり、近寄ってくるほかのオスをやっつけたりするのですが、そうしながらも自分はほかのメスと交尾してくることもある。

事実その2)メスは番ったオスがものたりないと、しばしばお出かけしてほかのオスと交尾し、生まれた5羽ほどのヒナは父親が違うことがある。

事実その3)メスのお出かけが多かったり、生まれたヒナが自分の子供でないと知ったオスはエサをあまり運んでこなくなる。

オスは自分の子孫を多く残したいので盛んにメスにモーションをかけるのですが、番う相手の決定権はメスにあるので、エサをたくさん運んできてもらうべきかそれともより強そうな相手を探すべきか、メスは行動を選択するらしいです。


先日、テレビのクイズ番組で、恋愛中にウワキしたことがある割合はどれくらいか?(もちろん人間で)という問題の答えも確か3割くらいだったと記憶しており、つまりなんだかんだ言っても、人も鳥もDNAに操られれているってことかなあと、妙な納得をしてしまいました。

この本の前に読んでいたのが、乾くるみ著「イニシエーション・ラブ」
ツバメ理論が物語になったような内容だったので、すごく納得。
(ネタバレですが:「イニシエーション・ラブ」は繭子の二股恋愛の物語)