漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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トウネズミモチ(女貞子)と二至丸(にしがん)

2009-12-22 | 薬草・生薬
今日は冬至。
冬至のころに収穫される生薬として有名なのが、この『女貞子』
「おんな、さだこ」ではなくて、「じょていし」と読みます。
モクセイ科のトウネズミモチの成熟果実。

その昔の中国で、百歳を超えているにもかかわらず、
耳鳴りや目のかすみもなく、髪も黒々として足腰も達者な老住職がいたそうな。
長寿の秘訣を聞くと、寺の庭にある女貞という樹を指さして
「女貞の実を蜂蜜とお酒に混ぜてから蒸して食べるとよい」と答えたとか。

寺の庭でなくても、公園の樹木として植えられていたりするので、
今頃ちょっと目を凝らせば見つけることができます。

そして、
『おんなさだこ』と『タカサブロウ』を合わせた、粋な(?)処方があります。
冬至に収穫する「女貞子」と、
夏至に収穫される「旱蓮草(かんれんそう)」
(日本ではタカサブロウという名で知られている。)
まるで「ロミオ&ジュリエット」のように運命を感じる組み合わせ。
(というよりやっぱイメージは「お富と与三郎」って感じ?)

冬至と夏至を合わせたのでその名も『二至丸(にしがん)』

女貞子:肝腎を補い、腰膝を強める。
めまい、耳鳴り、頭髪やひげの白くなるのを抑える
など『肝腎陰虚』症状に用いる
旱蓮草:血を涼め、止血作用がある。
髪の毛を黒くする。肝腎陰虚に用いる。

この二つを合わせた二至丸は、
更年期の不快症状や不妊症対策にも用いられています。
早期の白髪にも。
日本では、サプリメントとして『二至丹(にしたん)』の名前で発売されています。
360粒 4,200円(税込)

漢方周期調節法を行っている当薬局の経験では、
たとえば、低温期が短め、卵胞の発育がしっかり行われにくい、おりものが少ない、といった状況に、二至丹を利用するとなかなかいい結果がでています。


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