漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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子宮内膜症治療について・医療薬学勉強会にて(2)

2009-06-16 | 婦人科・嚢腫・筋腫・更年期
講演中、卵巣のう腫の摘出手術のビデオを見せていただきました。
これが感動ものです。

先に小さなくちばしみたいなはさみがついた細い二本の器具で
のう腫を卵巣内から引っ張り出して切除したり、
卵巣の切り口を縫いつないだりするのですが、

二人の医師がそれぞれ1本ずつ左右の器具を操っているそうで、
まるで二人で1本づつの編み棒を持って編み物をしているような状態です。
よほど器用でなければできない処置です。

こりゃどうひっくり返っても、
あたしにゃ外科医なんてなれるもんじゃありませんでした。
(いまさらそう思うこと自体、おこがましすぎるけど)
まったく恐れ入りました。

この病院では、のう腫摘出後の卵巣の切り口を縫合しますが、
縫合しない病院もあるそうです。
実は、ざっくり切り開かれた卵巣は、そのままにしておいても
自らくっついて再生するのだそうです。
こんなに、べろんべろんになってても!
(なんというかマリモ羊羹の中身を食べた後の外皮みたいな状態です)

すごいんですね。そんな回復力のすごさには感動しました。
生命を作り出す臓器の力強さ、でしょうか。