江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

奉納

2016-03-18 23:23:13 | 人形について
獅子は、邪気を払う、邪気を食べる、
貯め込んだ邪気は、神社で清めてもらう
神社に付いている獅子舞は、そうして毎年再生し、獅子を舞う。

私は獅子で頭を噛んで回る時、
いつもそのことが気にかかっていた。
それがここ数年、毎年被官稲荷に奉納することで
気持ちがすっきりするようになった。

被官稲荷に技芸の上達を願って奉納するのが本筋なのだが、
私は獅子と酔いどれを祓い清めて頂くことが何よりうれしい。

あるとき男の子が尋ねてきた。
「その獅子、本物?」
人形の獅子は偽物なのではないか、
大きな獅子こそ本物、
どうやらそんな思いを抱いたらしい。

「本物だよ」
そう答えると、ちょっと不満そうな顔をした。
「浅草神社に奉納しているから」
(正確に言うと浅草神社の末社の被官稲荷ということになるのだが、
この際目をつぶって・・・)
そう付け加えると、
「凄い」
獅子を見る目が変わったのだった。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 早春賦 | トップ | 4月のスケジュール »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

人形について」カテゴリの最新記事