江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

宮本寺

2024-02-20 17:16:29 | 人形について
佐渡での会場の宮本寺は、人形寺とも呼ばれている。
先代のご住職が人形を製作していたところから
そう呼ばれるようになったという。



人形の頭が良い。



佐渡には「説教人形」「のろま人形」「文弥人形」と3種もある。
大方ある人形に人気が出ると、ほかの人形たちは駆逐されることが多く
何故3種も併存してきたのか不思議でたまらなかった。
打ち上げの食事会で私は、根掘り葉掘りと尋ねてみた。
「説教人形」は高齢化でもう活動を停止しているそうだが、
「文弥人形」は文弥節の語りで人形を遣い、
「のろま人形」は人形遣いが佐渡弁丸出しでしゃべり
ちょうど能における狂言と同じような立場だとのこと。
なるほどと思う。
ただ「説教人形」と「文弥人形」の併存については
分からなかった。

私たちと一緒に上演した「文弥人形」の「虫紋座(むしもんざ)」は
若い人が多く、なんでこんなにも若い人が多いのか、これまた不思議だった。



私の知る人形劇の世界では高齢化が進み
フェスティバルなどで会う人形劇団の構成員に
若い人はほとんどいない。
羨ましさもあって尋ねると、
若い人がいるのは「虫紋座」だけですよ、とのこと。
えっ、なぜ?
どうやら若い人を引き付ける磁力が
この辺りにはあるらしい。
私の知り合いの大道芸人も、この辺りに移住してしまった。
実は私たちも、はまりつつある。

「虫紋座」の公演は、面白かった。
初めて文弥節を聞いたのだが、これが意外とわかりやすかった。
文弥節はいくつかの節回しを組み合わせるだけとのことだったが、
決して単調にならず、飽きることがなかった。
「虫紋座」のむしもんは佐渡弁で、
お前はむしもんだ、
などと使うらしい。
なんとなくニュアンスはわかったのだが、
私から説明することはやめたほうが良いのだろう。
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