江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

風の香

2012-04-20 22:26:03 | 日記
子ども劇場・おやこ劇場は、組織の存続自体が大変な時代になってきているそうだ。
その中でわざわざ東京から私たちを呼んでくれたのだから
しかも一度も私たちの人形を見たことがないのだから
きっとどの組織も不安だったに違いない。

敢えて組織という言い方をしたのは、
子ども劇場・おやこ劇場の人たちは、自分たちの組織のことを「劇場」と呼んでいて
一般の人が聞いて、舞台構造を持つ建物としての「劇場」と混同してしまうので。

不安だったのだろうけれども、どの組織も一生懸命私たちを迎えてくれた。
滝川は中学生や高校生らが自ら手を揚げて、運営に関わってくれた。
人使いの荒い私たちは、どんどん仕込みの手伝いを指示するけれども
嫌な顔をするどころか積極的に意見を出し、
そして何もないところに出来上がった舞台に感心していた。



受付けにはかわいらしいポスター



獅子の姿がなんともだらしがないのが良い。
そしてその場にいた人たちをパチリ。



バラシを手伝ってくれていた中学生ぐらいの女子が、
上気した顔のまま私に向かって
「すごかった」

たまたま私の気まぐれで滝川の写真を撮ったが、
どの公演もそれぞれに素敵な舞台が出来、そして喜んでくれた。
新しく会員になった人が、
こんな舞台が見られるとは思ってもいなかった
と言ってくれたとか。
何はともあれ無事に済んでよかった。
そしてこれだけ頑張っている人たちの努力が少しでも報いるようにと
願うばかりである。

何人かと話していたら、風に春の香を感じる話が出た。
3月も下旬頃になって吹く風に春の香を感じると、
「春になった」と悟る。
その後寒の戻りがあったとしても、春が来ている確信に揺るぎはない。
風には冬の香もある。
でも道産子なら誰でも感じられるかというと、どうもそうではないらしい。
そうは言っても感じた人間には喜びなのだ。
例え冬の香であっても。
そんな感覚を、今回の旅で思い起こさせてもらった。
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