江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

たかが椅子ひとつ

2016-07-09 18:08:56 | 日記


失敗した。
写真を撮りながら、上手くは撮れないだろうと思っていた。
ところが、写した写真を確認する時間が、全くなかった。
何せ団体行動が基本で、次へみんなが移動していたからだ。

上陸初日の最初は、私たちだけ別行動をとって
会場の舞台を下見させてもらっていた。
終わってみなと合流したところが、学校。
写真の会場で生徒が、択捉島についてプレゼンテーションをしていた。
もちろん正面のスクリーンを使って、スライドを見せていたのだが、
後ろから2番目に座った私は、スライドが見易いことに気付いた。
床は平、私の前には私より体の大きな人も座っている、
さて、なぜだろう、
こうなると、話の内容は聞こえてこない。
いつの間にか話は終わり全員が会場から出た時、初めて気付いた。
椅子が微妙にずらしてあるのだ。
計算して置かれてあるのだろう、
ずれないようにと、ベンチにして固定しているのだろうか。
観る側に立った細やかな配慮。
文化を尊重するロシアならではの事例。
文化大国ロシア。
それに引き換え、文化貧国日本。
見る側を意識した劇場がどこにあるだろうか。
無いとは言わないが、本当に少ない。

”えとぴりか”の食堂で一人コーヒーを飲んだいたら、
船員が声を掛けてきた。
食堂に100人は入りますと自慢げに言われたけれど、
こんなの俺にでも設計できるよ
何せ釜やポットを置くところが無い、
食器を置くところが無いんだよ、
テーブルを潰して置くしかないだろう、
使い勝手なんか何にも考えていないんだよ。

文化貧国日本
これは政治にも言えるのだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はしけ

2016-07-09 00:39:34 | 日記
国後島で入域審査を受ける前、館内に放送が流れた。
「これから入域審査官がやってきます。一切の写真撮影を禁止します」
緊張感が走る。
皆が呼ばれる。
申請書類と顔を確認するためだ。
初めて横付けされた船を見る。

ん?

機関砲を搭載した警備艇を想像していたが、
荷物を運ぶように作られた船、
それがはしけだと、後になって分かった。



択捉のはしけは、国後のはしけとは違うと、勝手に思い込んでいた。
乗り込んでびっくり、
同じ船員たちだった。
国後から我々の船を追いかけるようにやってきていたのだ。

彼らは審査をしている小1時間ほどの間に
何とカレイを10尾ほども吊り上げていた。
巧みにどんどん吊り上げる姿に、我々は感嘆の声を挙げていた。
と同時に、海の豊かさを実感した。



初日は快晴、思い思いに甲板に立ち、これからに思いをはせる。
ブリッジに「根室造船所」とプレートが貼られていた。

二日目は午後から大荒れになるとの予報。
朝から結構雨風が強い。
我々は船室に入ったのだが、
天井の低い狭い1室に60人が入ったものだから、人いきれで蒸し暑く
収容所に連れて行かれる時はもっとひどいのだろうなと想像していた。
言葉にしそうになったが、冗談の言える雰囲気ではなかった。



波が高くなるとはしけが使えなくなるので、
場合によっては公演を中止してでも引き上げると、前夜に言われていた。
しかし、波が高い方がよく釣れるようで、
船の上は大漁だった。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする