マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

さようなら「鶴の湯」

2013年12月23日 | 身辺雑記

 間もなく、文京区から、また銭湯の灯が消えていく。我が家から徒歩10分強の距離にある「鶴の湯」だ。文京区では一昨年に根津の「山の湯」が、今年に入ってからは千石の「おとめ湯」が廃業し、「文京区浴場組合」加盟の銭湯は8ヶ所となってしまう。銭湯をこよなく愛する私としては、非常に残念なことだ。「山の湯」は3・11大地震での煙突破損が原因で、「おとめ湯」は詳しい理由を知らないが、「鶴の湯」は、一昨年リニューアルオープンした、ご近所の「ふくの湯」の存在が大きいと噂されている。なにしろ両湯は徒歩3分という至近距離にある。「ふくの湯」は車道に面し、毎日営業で土・日に朝湯あり。「鶴の湯」は住宅密集地にあるものの、人通りが多いとはいえない裏通りに面し、知る人ぞ知るのみの銭湯。
 「鶴の湯」の良さは、番台に座る女店主のにこやかな笑顔に象徴されるサービス精神と、実母散100%使用で、39℃のぬるめの薬湯にある。更には一昨年12月24日に完成した、中島盛夫筆になる富士山のペンキ絵。その大きさは日本一とか。薬湯にゆったりと浸かりながら、雄大な富士山絵を眺めるのが私は好きで、この銭湯には何度も通った。



 昨日の22日は第4日曜日で、誰でも100円で入湯が可能な日(第2日曜日も同様)。しかも冬至で、「ゆず湯」の日とあって、”開門”16時前には10名以上の方が並んでいた。私も久しぶりにここを訪れ、まずは薬湯と富士山絵を記念撮影。この日は本格的な撮影者もいて、どこの社ですかと問うと「文京区の銭湯の記録映画に撮影しています」と。入湯者をも撮影していて、私も狙われたようだ。
 脱衣室に戻って気がついた。玄関正面にはお雛様が飾られたり、脱衣所内にハローウインやクリスマスの飾りつけが展示されたり、ご主人(または親戚の方)が撮影した富士山の写真や反原発デモの写真なども展示されていたのだ。(写真:男女両湯に掛かる富士山絵)



       (ゆずの入った薬湯)

  
          (写真集より)

     (鶴の湯を描いた、展示された絵画)

 年内は平常営業で、来年1月2日の朝湯をもって”さようなら”だそうで、普段朝湯はやっていないので、最初にして最後の朝湯がさよなら興行となる。地域に根付き90年、戦前に開業し、代々受け継がれて来た銭湯が幕を閉じる。

(追記 中島盛夫氏のホームページ http://www.morionakajima.com/greetings.html ) 

 


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