それは、マンションのエレベーター内での会話から始まった。
「今日は温泉からの帰りです」と語る顔見知りの女性に、私は「どちらの温泉ですか」と問うと、「籠原です。素晴らしい温泉でした」との答え。籠原ならば我が妹夫妻の住む深谷の隣街ではないかと、直ぐにネット検索すると、深谷にある『花湯の森』がヒットした。この温泉の評価は非常に高く、この湯に間違いないだろうと確信し、義妹のマコちゃんに電話すると、彼女は何とそこの会員とのこと。深谷へは年に1度ほど訪れるが、その際には是非と、その温泉への案内を依頼しておいた。(写真:花湯の森の廊下)
その日は意外に早くやって来た。3月25日(金)~26日(土)に掛けて一泊し、初日は「花湯の森」・「鉢形城跡」を案内してもらい、翌日には「足利学校」に足を延ばした。今日のブログは主として初日の様子を綴る。
池袋から湘南・新宿ラインで籠原へ。特別快速に乗車し、池袋から僅か1時間5分で目的地着。こんなに短時間だったのかと驚きのスタート。待っていてくれた二人は新車だった。直ぐにスーパー「マミーマート内 魚耕」へ。この魚屋さん、お安くて、新鮮な魚を揃えている。マコちゃんはアジ9疋を捌いて貰った。これで「ミソナメロウ」を手作りするのだそうな。目が欲しい私は鯛と鰤の刺身を買添えた。(写真:魚耕の店先き)
「花湯の森」は評判通りの日帰り温泉だった。入湯料は会員割引の恩恵を受け980円、オプションの岩盤浴はプラス100円。内風呂・2つの露天・窯湯・寝湯・サウナと、風呂は豊富で、しかも平日とあって空いている上に湯がさらさらしている。築9年のこの湯処は清潔でもあり温泉三昧。岩盤浴内での20分間の昼寝で心身ともにリフレッシュする。室内着に着替えの食事もお茶も可能な点が更に良い。(写真:内湯)
籠原にあるホテル「花湯の森」からは送迎バスが出るとの事。件の女性が「籠原の温泉」と語った理由を納得。館内の様子は文末の写真で。
その後、寄居町の鉢形城跡地へ。その手前で「エドヒガンザクラ」に出会った。案内人の彼らも知らない桜で、ほぼ満開。大きな木に見事な桜を咲かせていた。偶然のサクラとの出会いで気分が浮き立って来た。
帰宅して夕食。食卓にはマコちゃん特製のミソナメロウを中心に数種類の料理が並び、石野さんは私の好きな「〆張鶴」を用意しておいてくれた。彼らのお父様と私達を交えた5人での夕食。石野家は、昭和40年代に故郷新潟をあとにし、お父さんや石野さんは都会に出て長い年月働いて来た。勤勉で寡黙な86歳の父上に私は好感を抱いていて、その夜には色々とお聞きしたくて、話題を意識的にお父さんに振った。普段より饒舌に、過去を色々と語ったお父さんも楽しそうだった。満足度いこの日、私は気持ちよく酩酊し、一番先に床に着いた。
(壺湯) (足湯)
(露天) (露天から内湯を眺める)
(休息処) (寝湯)