冬至と新月が重なる“朔旦冬至”。19年毎の事とは、新聞やテレビでも報道されたことなのだろうか、ラジオ体操帰りの、人の輪でも話題になっていた。12月23日(火)のブログで、私は何故19年毎なのか、数値的に説明が出来ないでいると書いたが、この問題は時折、頭に浮かんでいた。
簡単に考えれば、この問題の本質は、中学受験にも登場する”再会”問題なのだ。例えば、「宮下公園に、週一度ラジオ体操にやって来るカズオさんと、3日に一度やって来るトモコさんが、今朝公園で会いました。次回会うのは何日後ですか」。お受験に出される問題はこれより複雑になっているが、問題の正解は、7と3の最小公倍数の21で、21日後。6日毎に来る人と、8日ごとに来る人ならば、正解は6と8の最小公倍数から24日後。
365.2422日後に再びやって来る“冬至君”と、29.5306日ごとにやって来る”新月”さんは、2014年12月22日に会いました。再会はいつでしょう。問題はそうなるから、365.2422と29.5306の最小公倍数を考えれば解けるはずである。ところが最小公倍数も最大公約数も整数の世界の問題。少数が絡むと上手く解けない。両方の数を100倍し、少数部分を切り捨てた、36524と2953の最小公倍数を考えたがこれも失敗。多分、近似値計算が関わるはず。
25日に小田原へ向かう電車の中でも、この問題を考えていたが、終点間際に、良いアイデアが浮かんだ。というほどのことではないが、冬至から冬至に至る、365.2422の整数倍と、新月から新月に至る29.5306の整数倍の表を作り比較する、という考え。これはパソコンの得意分野だ。
旅にはタブレット「Surface」を持っていくことが多い。宿着後、早速、「エクセル」を開き、列側に29.5306の整数倍、行側に365.2422の整数倍を作り、その差の一覧表を作成し、差が1日以下となるセルを調べたころ、 新月が235回目と、冬至が19回目がピップアップされた(下の表参照)。具体的に記すと
冬至側 265.2422×19=6939.602
新月側 29.5306×235=6939.691
となり、その差が0.089日。
19回目の冬至と235回目の新月が同一の日となる。というわけで、次回の朔旦冬至は19年後。
もっと、上手い。簡単な説明を気が付かれた方はコメント下さい。
と書いてきて、誤りに気が付いた。(ここまでお付き合い頂いた方、スミマセン)
実は、2033年12月22日は新月だが、冬至は12月21日と一日前にずれてしまう。22日に新月さんがやってきても、冬至君は前日に来てしまっていて再会出来ない。未来版”君の名は”。
”朔旦冬至は19年に一度が原則”と言うべきなのだ。2033年は1日のずれ。更に19年後の2052年は朔旦冬至。