というわけで今日も塚口。先月のクレカ明細の半分以上がサンサン劇場のチケット代で埋まってて戦慄しましたがなんかもう年末までこんな調子になりそう。
また、もう1日に2本以上映画を見るのが当たり前になってしまいました。もう戻れない。
さて、今日見てきた1本目はこれ。
こないだ見た「映画大好きポンポさん」と同じ監督作品だそうで。また、後から知ったんですが原作はマンガらしいですね。
タイトルは例によってまったく知らなかったんですが、面白そうだったので視聴決定。
さて感想なんですが、夏休みシーズンにふさわしい冒険活劇といった感じの正統派ファンタジーアニメでした。
冒頭からエンジン全開のスペクタクルで始まり、ラストはしっとりと〆る良作です。
作品の骨子はお約束の魔法のある世界と魔法のない人間世界なんですが、しばしば魔法のある世界の住人であるヨヨと現実世界の「命をはじめとする『失われること』に対しての認識」のズレが描写されているのが印象的でした。
冒頭でヨヨは車に轢かれそうになった子供を助けますが、子供が助かったことを喜ぶ母親の気持ちが理解できていません。
また中盤の夏祭りのシーンで、彼女のペットであるビハクが重症を負った際に、ヨヨは当たり前のように魔法で生き返らせようとします。しかしできない。
このシーン、魔法の世界側で死人を簡単に魔法で生き返らせる描写を、しかもコミカルに描いて先に入れてるのが効果的というかエグい。
魔法の世界では、無尽蔵の魔力を持つというヨヨは、おそらくは「永久になにかを失う」という経験をしたことがないのではないでしょうか。
死人すら「体があれば生き返らせることができる」というほどの魔力を持つ彼女は、人間世界で徐々に魔力を失って魔法が使えなくなってしまいます。
これはすなわちヨヨにとっては彼女の万能性、自己効力感、アイデンティティの喪失そのものでしょう。
しかし、それらを失って欠落を抱えた状態になったからこそ、彼女の中には他者の助けを受け入れる余白が生まれたんじゃないでしょうかね。
ヨヨは魔力を取り戻したものの、人間世界で知り合った孝洋たちとの「別れという喪失」を経験します。
しかし、この喪失もまたヨヨにとってはなにかを得るための余白となったんじゃないでしょうか。
次、上映最終日ということで見てきました「機動警察パトレイバー2theMovie」。
塚口の音響はさまざまな側面から作品の演出を強化してくれますが、今回特にそれを感じたのは冒頭のシーン。
破壊された多脚レイバーから柘植が出てくるシーンで雨が降ってくるときの音響、まるで本当に自分の周りに雨が降っているような感覚に襲われました。
激しい戦闘シーン以外にも、塚口の音響はこういうところでも威力を発揮してくれるのが素晴らしい。
素晴らしいと言えばスクランブルのシーンはいつ見ても素晴らしいです。もう赤と緑の三角が並んでるだけで茶碗3杯イケる。
20日からもまた話題作がたくさん上映されるので引き続き見に行かねば。
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