崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

続「愛の不時着」

2020年06月14日 06時25分04秒 | エッセイ

「愛の不時着」では(方言?)韓国語と朝鮮語が混用されている。文法などが根本的に異なるわけではなく、主にアクセントとボキャブラリーだけが異なる。言葉だけでは南北の差がそれほど表れず脱北などによる往来や交流が多く、風船飛ばしなど隣接の問題が予想される。
 ドラマの面白さは南北の生活の似て異なる点である。南の経済絶対主義、北の権力王制の対照相反であろう。韓国の財閥の頭首の宮殿のような豪華さと権力は人気絶頂、家庭でも父が王座のような椅子に座り、本社に会長らが出入りする際は従う部下の行列などの権威的な儀礼、北朝鮮の暴力的権力構造の独裁。南の競争主義エリート出世主義、北の血統人脈主義が対照する。最高点に向かっての争いの社会は南北同様である。