崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「ポツンと一軒家」

2020年03月16日 06時14分35秒 | エッセイ

 韓国育ちの私は子供の時に昔話をよく聞いた。一戸たての家には夜中に悪鬼などが登場する。老夫婦が犬と一緒に暮らしていたが、夫が深夜で突然死亡。犬の遠吠え。遠くから人々が訪ねていく。死体が直立する異変が起きる。続く、、、怖い。
 山の中の「ポツンと一軒家」のテレビ番組を最後まで見た。90歳代の老夫婦の家。庭を造り、彫刻し、二人きりで穏やかに楽園生活をする。別に子供に後を継いでほしいという気持ちもなく、夫婦が楽しんで生きて、自分が死んだら終わりだという。跡継ぎなどは気にしない。ある医者が高齢になり病院を閉めるという。後継者は考えない。また生前に自分の墓を自分で作る人もいると聞く。生きることの大きいメッセージである。