崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「わらにも縋る」

2008年06月17日 06時29分05秒 | エッセイ
 歴史的に古くから韓国の高麗人参は神秘的な薬効がある物として有名である。戦前日本植民地政府は栽培を奨励し、日本に輸出した。日本で生産されたものを朝鮮高麗人参として売るものを厳しく取り締まった。しかし同じ根っこを朝鮮半島以外のところで栽培すると大根のような効果しかないとも言われた。苦味やにおいなどに抵抗もあって若い日本人からはあまり好まれていない。それでも体質にあうという日本人もいて喜ばれることもある。
 高麗人参は未だに韓国からのお土産の品目にはトップに上がっている。多くの韓国人はそれを信用し、外国へお土産としてもって歩く。私はその薬効を感じたことは無く、お茶というより薬というものを人に土産としてあげることはしない。自分でも好んで飲んでいない。しかし数日前にあるお客様から高麗人参のエキスをいただいた。丁度先日風邪で気力をかなりなくしている最中だったので「わらにもすがる」と言う気持ちで、私はそれを飲んでみた。やはり「ご飯が高麗人参だ」という母の言葉を思い出した。