かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

遺伝子時代のめくるめくバラ色の未来がすぐそこに。

2005-09-28 22:02:50 | Weblog
 頭文字D、昨日は流しただけでしたが、今日はじっくり読んでいます。
 昨日は結局12時過ぎまで読んで、今朝は5時前に目が覚めてしまったので、完全な睡眠不足。よくまあ仕事中眠らずにすんだものです。何冊か残して早く寝ればよかったんですが、読み始めると最後まで行かないと気が済まなくなるんですよね。つまらなければもちろんそんなことはないのですが、面白いものはブレーキかけるのが実に難しい。それで結局翌日は後悔する羽目になるのですが、今日に限って言えば充分元は取っている気がして満足しています。もちろん今日は早く寝ますけどね。

 「電車でD」も幾つか読みました。個人的にはかつて京阪沿線に住んでいたためか、京阪本線での真子&沙雪コンビとのバトルがよかったです。なじみ深い駅名がばんばん飛び交うのを読むのは、こそばゆいような気分にさせられます。こうなったら、こっちも是非続きを手に入れたいものです。

 さて、最近は遺伝子関連の成果が次々と出てきて、拓海のダウンヒルばりに恐ろしい速さで物事が進んでいるみたいです。人間の遺伝子全ての配列が判ったのが2003年のこと。でもこれは、4つの塩基がどういう順番で並んでいるかが判っただけ、つまりそこに書かれてある暗号の文字が読めるようになっただけで、そこにどんな情報が隠されているか、暗号の解読についてはまだこれからでした。ところが遺伝子の地図に次々研究者が切り込んでいく内に、単なる知的好奇心の追求から、様々な利用が具体的に語られるようになるんですから素晴らしい。そんなニュースが毎日のように色々なメディアから発信され、我々の期待を更にかき立ててくれます。
 今日の新聞にも、そんな夢のかけらが発信されていました。理化学研究所が、一滴の血液でそのヒトの一塩基多型という遺伝子の違いを、たった一時間半で解析できるシステムを開発したんだそうです。通常血液で遺伝子解析するには、血液からDNAを分離・精製するのに一日、それを増幅して解析できるようにするのにまた時間がかかる、と言う具合に、途轍もなく時間と手間がかかるものだったのですが、理研の方法では、特にDNAを精製しなくても、血液のまま計ることが出来るというのですから驚きです。一塩基多型は、それによって生じる酵素の違いなどによって、病気のかかりやすさ、薬の効きやすさ、副作用の強さなどの個人差を生み出す元になっています。それが迅速簡便に計測できると言うことは、まさに個人個人の遺伝子をベースにした投薬や食事などをコントロールできるという事に繋がります。もちろん、開発できたから即実用化、と言うわけには行きませんが、少なくとも数年の内には確実に実用化され、身近な病院で私達の血液を測定する時が来ることでしょう。
そう言う技術の開発に、企業側からは島津製作所や凸版印刷が噛んでいるそうです。島津製作所は言わずと知れた我が国を代表する研究機器開発メーカーですが、凸版印刷がどうして入っているのか。新聞にはそこまで触れられておりませんが、多分印刷インクをピコリットル単位の超微粒子でコントロールする技術が生かされていると思われます。測定器にかけるチップに血液と反応させるためのものを、文字通り印刷しているのでしょう。これからは単に遺伝情報の解析だけでなく、なのテクノロジーを初めとする様々な工学系の技術が、医療などの世界に持ち込まれていきます。まるでおとぎ話に過ぎなかったサイエンスフィクションの世界が現実化する時が、ほんのすぐそこまで来ていることを実感できる、素晴らしい時代に差し掛かりつつあることに戦慄すると共に、そんな時代に巡り会うことの出来た幸運を、素直に喜びたいと思います。

コメント
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