かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

遺伝子が「心」を決めているのか?

2005-09-06 21:02:57 | Weblog
 8月20日の日記で、種デスのデュランダル議長がDNAいじって争いのない世界を作ろうとしているというディスティニー計画をありえない、と笑ってしまいましたが、どうも実は笑い事ではないのかも知れません。セロトニントランスポーター関連遺伝子多型の違いが、栄養指導を素直に受け容れるかどうかに関わりがある、という報告が、女子栄養大学から有りました。セロトニンは脳内の神経伝達物質の一つでトランスポーターというのはそのセロトニンを再回収する役目を持つタンパク質だそうです。遺伝的多型というのはある生物種の集団の中で、塩基配列がちょっと違うというもの。まあ難しい話はさておき、要するに、遺伝子の違いがヒトの行動を左右する可能性があることが示唆されているというのが重要なところです。もちろんまだそれは確実とは言えないと思うのですが、この研究を行った研究者は、行動変容は遺伝子に基づいて解釈すべきで、ゆとり教育が失敗したのも日本人の遺伝的多型が関係しているのでは無かろうか」と語っているとか。心理学も精神分析学も、これからはゲノム科学を抜きにしては語れない時代が来ようとしているのでしょう。そして、遺伝子工学の発達が、近い将来デュランダル議長の夢を実現するところまで行き着くのも時間の問題なのかも知れません。私個人としては、政治的、社会的な制約など無いままに、このままずっと研究が進んで欲しいと願っております。いや別にディスティニー計画を実現して欲しいと思っているわけではなくて、純粋な知的好奇心の赴くままに、心の在処、喜怒哀楽の源、思考や記憶、ヒトのヒトたる所以、神の実在などが解ける日が来るのを見てみたいのです。そんなことが判ってしまったら人生面白くなくなる、と思われる人も出てくるかも知れませんが、その時にはもっと新たな謎が生まれて、飽くなき好奇心を刺激してくれていることでしょう。そんな素晴らしい未来が早くやってきますように、私が生きている間に実現しますように、心から祈りたいと思います。

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