かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

何と日本で「デスティニー計画」始動?!

2005-09-22 22:39:17 | Weblog
 アメリカのとあるバイオ系企業の日本支店が、このほど、25項目からなる遺伝子多型を解析して、そのデータを元にした食事指導を行う「栄養遺伝検査」という事業を始めるんだそうです。お一人様8万円ナリ、と言うことだそうですが、遺伝子工学も遂にここまで来たのか、とその進みっぷりに驚かされました。例えば日本人は腸の長さが欧米人に比べ2メートル以上長くて栄養の吸収効率がいいとか言うような飢餓耐性遺伝子セットをもっているために、白人に比べ栄養過多になりやすいとか、糖尿病に弱いとか、肝臓で働くアルコール分解酵素をもってなくてお酒に弱いとか、色々遺伝的な弱点があるわけですが、これら弱点は日本人全員がもっているわけではなく、また、人によってその強弱もあるというものです。それらのうちの幾つかをセットで検査し、その強弱を調べたうえで、合理的に日々の食事の内容に生かし、遺伝子セットから想定される病気を未然に防ごうということなのでしょう。8万円はさすがにおいそれと出せる金額ではありませんが、是非受けてみたいという気にさせられる内容です。いずれ更に研究が進み、遺伝子情報が解読されてくれば、一段と多くのことが見えてくることはもう間違いない事実です。この手の事業はまだまだ始まったばかりではありますが、このまま順調に伸展すれば、私が寿命というものを考えねばならない年になる頃には、冗談抜きで不老不死が実現しているかも知れません。少なくとも、ヒトは一段と死ににくくなることでしょう。不老不死の現実性については、十分可能だとする楽観論と、ヒトの肉体はそんなに強いものではなく、せいぜい120才くらいが限度とする悲観論ががっぷり四つに組んで論争中だそうですが、私としては夢のある楽観論に与したい所です。ただ、個人的には夢なんですが、社会的にみるとさすがに色々問題はあるでしょうね。60で定年になってまだ100年も生きられるとなったときの経済システムや政治なんてのはどうなるんでしょう? 4人に一人が年寄りになる超高齢化社会で大変だと言われる我が国ですけど、未来はそんなこと笑い話にしかならないような未曾有の時代が待っているかも知れません。テクノロジーの進歩は是非見てみたい私ですが、死なないヒトが溢れかえってどうにもならなくなる社会は見たくない。科学がそんな未来を提示できるかも知れない所まで来てしまっている以上、政治経済を担当する文系の人達は、今からもっと本気になってそんな社会をやりくりするためのモデル構築に、研究投資をしていくべきなんではないでしょうか?

コメント
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