いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

民主党の不発弾

2009年10月19日 01時41分24秒 | 政治って?
補選で2勝、というのは、安倍政権下でもあった話ではある。
「補選2勝」で困惑顔の参院

安倍政権は人気先行、地方の戦いでも有利に進めたのだった。だから、2つとも勝てたわけである。この後には、郵政造反組の続々復党ということになって、衆院300議席超を獲得できたわけである。「3分の2ルール」を楽々超えられるくらいに、磐石の体制となったわけである。ところが、人生というものは恐ろしい。転落は既に始まっていた、というわけだな。

これから、dpj が連勝して2つ獲れる可能性は高いものの、それが政治的に有利となるのかどうかは微妙ではあるかもしれない。落とし穴はどこに待ち受けているか、わからないものなのである。


さて、これまでの鳩山政権は、期待先行、実力疑問、といったところである。
一番ハマっているのが、戦略室&菅、ということになろうか。切り抜けられる見通しというのが、今のところない。まさに「死に体」状態にあるのが、菅大臣のところだな。
当初予想よりも戦略室が動かないので、個別に閣僚の苦難が続いていると思われる。

最前線は、勿論、前原大臣だ。
これまでのところ、最も撃たれている大臣だ。集中砲火を受けまくっている。だが、彼は打たれ強い。元代表だったということもあるし、弁舌が立つし、壮絶な「メール事件」の叱責を食らったり、民主党そのものの存続さえもが危ぶまれたような”超逆境下”にあっても闘い続けてきたという自負もある。今の谷垣くんのようなポジションにあって、空中分解を食い止めつつ、どうにか党としての体裁を保ち続けた。だから、ちょっとくらい閣内でぶたれようとも、官房長官や財務大臣あたりから、耳の痛いお小言を食らったとしても(実際食らってるかどうかは知らない)、あまりへこたれてはいない。やることはちょっと気になる部分もある(反対したいことも当然あるよ、笑)けれど、最も推進力を持つ大臣と言っていい。そういう面は、好感が持てる。打たれてもひるまないという姿勢こそが、政治家としての強さだと思う。
実際、補正でも、本予算の概算でも、最大限の成果を挙げてきたのが国土交通省だったと思う。これは、前原大臣の指導力が効いている、ということだろう。サブの、副大臣とか政務官も、まずまず機敏に動くとか、使えるということなのかもしれない。中々いいチームとなっているのかも。


一方、混乱に陥ってるのが、長妻大臣だな。
厚労大臣ではなく、年金担当大臣の方が良かったのではないか、ということになるかもしれない。閣僚人事では、一番の目玉とされていたらしく、これが逆にアダとなっているようにも思う。立場的に辛すぎる、ということなのではないかと。

そもそも、登場からして、ちょっとねえ、というのはあった。
就任で官邸に呼ばれたときには、徒歩で登場。車でなんて云々とか言っていながら、しかし、大臣就任後には公用車を普通に使用。しかも、いきなり閣議に遅刻の巻。渋滞に巻き込まれてって、だったら走ってこいや、ってなわけで(冗談)。ドラマなら、確実に全力疾走で電車に飛び乗り、滑り込みセーフとかだろうね。公用車を使う、使わないで、言ってたことと、実際やることが違っていた知事さんだったか政治家だったかがいたような気がするが、そういうのと似ているかも(東だったか?)。ま、これは、大した話ではないからいい。

マスコミ出身とか言われていたらしいのに、どういうわけか記者会見逃避疑惑、だとか。また、会見では「ミスター年金」改め「ミスター検討中」というあだ名まで頂戴するようになっているらしい。官僚答弁禁止とか官僚が会見で答えるの禁止、ということで、それがかえって重荷になっているのかもしれんな。用意されたペーパーは読まない、とか、そういうのも苦しみを増しているのでは。そんなに、全部が全部、自分の言葉で、って、いきなりは難しいのかもよ。答えられる範囲が限られてしまうからね。サポートに付いてる副大臣とか政務官とかが、頭数は揃っていても、イマイチ使えない、ということなのかな?
それとも、官僚の陰謀によるレク地獄で、長妻さんさえもが洗脳されてしまった、とか言いますか?
あの長妻さんをもってしても、官僚たちのレク地獄に耐えられず、遂には洗脳されてしまった、と?(笑)

おまけに、財務省と藤井大臣からはこっぴどく叱られ、補正の削り不足で責められた仙谷大臣からは(お前のせいで厚労大臣外されたんだぞ、という因縁とか怨みでもあるのか?)八つ当たりされ、閣内では誰も助けてくれないんだものね。これじゃあ、嫌にもなってきますわな。これまでは、自公政権批判の急先鋒であり、徹底して何でも追及し攻撃できればよかったんだから。政府を叩けばいいだけ、という役回りしかやったことがないんだもの。記者会見で、企業とかの担当者を攻撃して吊るし上げる立場の記者と、基本的に一緒だから(笑)。

だけど今度は、立場逆転。
追及される側に回ると、滅法打たれ弱い、ということなのでは。しかも、攻め一辺倒で来ていたので、何かを考えて作ってみる、ということは、不慣れなのではないかな。官僚たちに敵対心しか持ってない、というのも、状況を悪化させているのでは。だって、野党時代に官僚たちを並べて、徹底して吊るしたのが長妻&山井コンビだったわけで、江戸の仇は長崎で、というわけではないにせよ、わだかまりが解けるまでには時間がかかりそう。

どう考えたって、官僚たちに協力を仰がねば仕事になんてなるわけがないもの。大臣以下、政務三役が死に物狂いでやったって、追いつけるはずがないもの。どんなに優秀でシュワちゃんなみのスーパー戦士であろうと、戦場で大将・中将・少将だけが戦って勝てるわけがない、というのは、ごく普通のことだもの。隣で兵卒らが寝転んでいては、勝てるわけがない。たとえ檄を飛ばして、少しは命令に従わせることができたとしても、戦場全部に目が届くわけもなく、大将が戦況全部を正確に把握でき適確な指示を全てに出せるわけがない。共に戦う、ということしか、方法はないんだよ。そういうことが、攻めダルマ長妻さんには、判ってないんだと思う。強権的な命令だけで従わせようと思ったら、「わかりました、じゃあ命令して下さい、じゃないと動けません」ということになってしまうと思う。

亀井さんが注目を引き付けてくれていた間はまだ良かったが(笑)、予算編成という試練を迎えて、厚労省の出遅れが目立ってきてしまった、ということか。立て直せないまま、国会が始まってしまえば、今まで以上の負担が襲ってくることは覚悟しなければならないであろう。


もう一つは、鳩山献金問題である。虚偽記載というのが、「問題ない」という話ではないことは当然だ。実際、検察は動いているわけだし、犯罪として起訴できるかどうかということで考えれば、可能ということになるだろう。

西武グループの解体となってしまった、虚偽記載問題があったはずだ。

西武鉄道株虚偽記載 個人名義 50年前から:金融ニュース:マネー・経済 YOMIURI ONLINE(読売新聞)

こうした事件が、自分の資金だったから問題ない、とか、そういう議論ではなかったことは確かであろう。真の目的が別なところにあって、その目的達成の為に検察権力が使われた、という陰謀論があったとしても、裁判などは行われているわけで、形式的な犯罪の摘発であろうと何だろうと、やろうと思えばやれる、ということだ。

この西武グループの虚偽記載発覚後には、大マスコミの虚偽記載などをはじめとして、数百社~千社以上の記載訂正とかだったように思うが。要するに、他の人たちもみんなやっているからとか、訂正すればいいとか、そういう問題ではないのだ。検察に狙われて立件まで行かれると、条文どおりに読むとか、文言通りに適用されれば違法認定されてしまう、ということはある。スピード違反の摘発みたいなもので、みんなオーバーしているよ、と言っても、実際測定されてしまえばアウトはアウト、ということになる。


さてさて、ここまで爆発せずにきていたこれらの爆弾は、不発弾となって埋まったままなのである。処理を誤れば、いつか爆発するかもしれない。
さりとて、いつまでも埋めたまんまにしておくわけにもいかない。この不発弾処理はうまくゆくだろうか?




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