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これも日本の教訓か~銀行業で発揮された外資の威力

2009年04月26日 14時04分31秒 | 経済関連
世の中には色んなことを言う人間がいて、何らかの権威を傘にきて実しやかにウソを言ったり、ニセの論理なんかをあたかも科学的事実であるとか学問的に正しいということを喧伝ないし豪語するような連中が後を絶ちません。彼らの多くは、そういうニセ言説をばら撒くことで「自己の商品価値」を高め、商売の種にしているような連中がいるわけです。そして、無垢な一般素人であると、注意深さが足りないとか、易々と権威に引っ掛かってしまうとか、ニセ言説の見分けがつけられないとか、そういった理由によってまんまと騙されるというわけです。

こういう言説に釣られたからといって甚大な被害を蒙ることは滅多にないでしょうけれども、今回の経済危機のような大規模被害を受ける局面であると、しまったなと感じる人々が大勢出てくるわけです。既存の経済学やその権威を信じた己がバカだったことに気付き、彼らの言い分や言説なんぞを聞いてしまったが為にこのような事態を迎えたのだと感じるからこそ、後悔することになるということです。


事後的には何とでも言える、というのは、確かにそうだ。後講釈というのは、様々な分野でありがちだからね。けれど、事後的に言う場合なのに、それすらも間違っているなら、かなり恥だろうとは思う。特に、ナントカ理論だの、提灯記事だの、結論ありきみたいなペーパーだの、といった権威付けを散々行っておきながら、なおかつ「それが間違いだった」という場合だ。専門家面した連中というのは、素人に指摘されることが我慢ならないのか、それとも、判りもしない素人が何を言っているかとハナから馬鹿にして聞く耳を持たないのか、誤りを指摘されたとしても「聞こうとはしない」という傾向でもあるのかもしれない。そういう人々には、事前に誰かが警句を発していたとしても、無効であるか目もくれずに終わってしまうだけであろう。

こういうのを、過信(笑)というのでは。
後講釈すら間違ってるんじゃないの、と指摘されても、それを認めず聞き入れられないような世界だからこそ、事前になんて何を言っても無駄に終わるのだよ。基本的には、正しいと盲信してそれに凝り固まっているからだろうね。十分賢ければ、素人の言い草であろうとも、そこに注意を向けるはずだもの。GSが今回の危機で被害が小さくて済んだのにはワケがあるのと同じさ。


前置きが長くなったが、外資系の経営手腕というものがどういったものなのか、判る具体例となったのがこれだ。

新生銀・あおぞら銀:統合交渉 足腰弱いまま 公的資金、再申請も - 毎日jp毎日新聞

ま、大変優秀な経営陣が揃っていたわけですから、これくらいはなんのそのでしょう。日本の銀行だって、軒並み赤字とかですから。別に、この2行だけってわけじゃないだろう。それは大した問題じゃない。そうではなくて、日本式だからダメなんだ、外資に買わせないからダメなんだ、みたいな、何の役にも立たない意見を散々言っていた連中というのがいたことが問題なのではないかと思えたんですよ。それはマスコミの中にも、政治家や官僚にも、経済界にも、所謂自称エコノミストにも、大勢いたんじゃないかな、と。

参考>餌食となった銀行~新生銀行&あおぞら銀行

でかい口を叩く前に、まずは公的資金を全額完済してくれ、というのが、国民としての願いですわ。一体、何年経過したと思っているんでしょう?(笑)
そりゃ、ゴールドマンサックスみたいに早々と返してくれとは申しませんが、散々外人役員とか株主とかに多額の報酬や配当を行って、銀行資産を食いものにしたようなもんじゃないの。危機が明確になった08年3月期にさえ、利益なんて大して出ていなかったのに、多額の配当をしたんでしょう?経営陣のボーナスにも払ってしまったんでしょう?つまりは、日本が過去に積み上げてきた銀行資産を食い潰し、海外の資本に金を引っこ抜かれ、外人経営者たちにも引っこ抜かれ、あとはカスだけ残して再び「公的資金を入れてくれ」って頼んでいるようなもんでしょう?これが資本主義原理なんか?って聞いてるんだわ。ただのタカリだろ。ヒルみたいなもんだろ。

 国が金を注入→株主や役員で金を引っこ抜く→国が金を注入

何が違うと?(笑)

2行合わせて、約4千億円の公的資金が未返済なのだが、投資ファンドにはいくらの金が入ったのかな?
上場時と配当で合わせていくらの金を引っこ抜いていったのかな?
銀行資産が売却されて、現金化されただけなんじゃないの?
これら銀行は、上場後にいくらの納税を行ったのだろう?


これが餌食と呼ばず、何と呼ぶのかな?

日本の得た教訓は、
・公的資金はいち早く回収すべし
・銀行売却先は国内資本に限るべし
だな。


喩えて言うと、こんな感じかな。

経営破綻したホテルがあって、とある投資ファンドが購入した。
ファンドの要求は、こんなボロな部屋じゃ営業にならないからもっとキレイにしてくれ、じゃないと購入しないぞ、というものだった。そこで国がリフォームして、ボロなところはきちんと直した。それと、全ての部屋には、絵画や高級家具やテレビや冷蔵庫やゲーム機を備え付けにしてくれ、とも要求されたので、全額国が負担して整備した。

さて、ホテルは晴れて営業を開始して、利益が出るようになった。すると、購入したファンド側が「利益は分配するぜ」と言って、国に返す前に配当として持ち去った。更に、部屋に備え付けておいた絵画も高級家具もテレビも冷蔵庫もゲーム機も、全部売り払われて現金化され、配当に回された。そして遂には部屋の中には売れるものは何もなくなった。部屋にあったものは、切り売りされて現金化されていただけだった。ホテルが人気で営業利益が上がっていたわけではなかったのだ。そして、国がリフォームした金どころか、元からあった資産さえも失い、借金だけが残された。

すると、ホテル経営をしていた投資ファンドはこう言った。
「部屋をキレイにリフォームするから、金を回してくれないか」

つまらんかったね。ごめん。



世の中では、商売上手で成功するとか経済的成功を収めるということは、お人よしや頓馬を餌食にして金を巻き上げるということさ。それが正しいんだよ。金を奪われる方が悪いんだ。いい加減、お人よしは馬鹿を見るのにね。と、あっちの方では思って、大笑いしているのさ。
他人を陥れる為にはどんな手でも使うし、口封じの為なら汚い手法だろうとお構いなしだし、儲かればそれでいいのさ。金を得たものが勝ちなんだよ。負けるのは弱いからだ。
悔しかったら、勝ってから言いな。

ということを、教えられた気がするのである。




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