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政治大国への道

2004年12月23日 02時15分11秒 | 外交問題
現在常任理事国入りへ向けて外務省が活発に活動しているようです。
同時に、対米関係、対中関係、そして対朝関係が複雑に絡み合ってきていますね。


現在常任理事国入りの有力国は日本、ドイツ、インド、ブラジルが挙がっていますね。ブラジルは日系移民が多く相互理解が得やすい国の一つですし、BRICsの一角ですから日本にとってはプラス要因となるでしょう。また、日本に帰化していたり出稼ぎにきている人も多いですね。外国人労働者については別な機会に考えてみたいと思います。


毎日新聞によると、「逢沢一郎・副外相は21日、日本の国連安保理常任理事国入りを原則支持する68カ国の国連大使らを招き、支持拡大を目指す初会合を開いた。逢沢副外相は、国連のハイレベル委員会(有識者諮問委員会)がまとめた国連改革報告書に盛り込まれた安保理拡大に向けた2案のうち、「常任理事国6カ国拡大案」への支持を改めて表明した。」とのことです。

4カ国グループは重要ですね。今後の外交戦略の機軸をなしてくると思います。ドイツは以前からお付き合いがありますが、今後の経済協力分野では、インド、ブラジルは重要でしょう。中国に対抗する成長が見込めます。また、ブラジルはオーストラリアと同様に環境問題の解決に重要な役割を担うと思っています。今から20年くらい前に、広大な国土のブラジルが有するアマゾン流域は世界の酸素供給量のかなりの部分を担っているので、いずれ「酸素取引」として重要な資源となるだろう、との予測があったように記憶している。現在は酸素の取引ではないが、二酸化炭素の取引が現実化してきており、その意味でも協力関係は必要となるであろう。

現在の常任理事国P5のうち今回の会合に不参加であったのは中国だけで、先日の「ドイツ支持」表明といい、日本に対する「当てつけ」が多いかもしれない。あらゆる材料を自国に有利な交渉材料に利用しようとしていることは間違いない。靖国問題、北朝鮮問題、六カ国協議、常任理事国入り問題…どれも中国の牽制を受けていることは確かである。


米国は極東戦略の見直しの一環として、在日米軍の再編について日本側と検討・交渉を続けている。来年10月を目処に結論を出すとの報道もあった。日本の対米関係の基本理念がどのようなものになるのか、試されるであろう。アメリカ一家の一組員に成り下がるのか、国際社会の重要国としてアメリカとの関係が築けるか、政治的にも外交手腕としても非常に難しい問題となろう。

李登輝氏へのビザ発給問題では、中国側の執拗な非難を排除して発効を決定したが、これは当然の対応であったと思う。台湾問題は以前から記事に書いているように、中国にとってのアキレス腱である。米国もすかさず歩調を合わせて中国を牽制した。中国がこれほどまでに拘る理由が実際のところよく分からないのであるが、まさか台湾が独立しようものなら、現在の中国を作っている国家制度が破綻するとでも思っているのであろうか。それを恐れているということなら、理解できなくもないが。本当は中国の民族間の怨恨は何百年にもわたり残っているのかな?天安門事件やSARS問題で国際非難を浴びた経歴を持つ中国は、国際社会の信用をそれ程勝ち取ってはいないであろう。台湾への対応で大失敗したら、中国は国際社会から孤立しかねないと思う。そこがこちらの有利な点であると思えばよい。


北朝鮮への制裁論議も国内世論としては強まっているが、政府はあくまで慎重姿勢を貫いている。これは常任理事国入りへの布石を打ってきた外務省としては、大事な時期に厄介な問題を表舞台に晒したくないと考えているのであろう。二国間以外の変なところがこじれては大変だからであろう。だが国内世論はいつまで忍耐強く待てるか、わからない。以前の記事(「制裁発動の秒読み?」)にも書いたが、何か国民を納得させる手段を考え出すしかないと思っている。たとえ「そんなのは生温い」とか言われても、「何かのアクション」をしたというポーズが必要であるということである。現在担当者派遣という案が出ているようであるが、再度共同捜査の実施とかでも何もないよりはよいと思う。

成熟した良識派の政治大国となれるのか…まだ途上でしょうが、目指して欲しいですね。

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1 コメント

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そうおもっているでしょう (wowow_turk)
2004-12-23 16:49:47
「台湾が独立しようものなら、現在の中国を作っている国家制度が破綻するとでも思っているのであろうか」とありますが、もともと漢人による統治を嫌っている人々が多いですからね。一つでも独立させたら、異民族の地域はもちろん、例えば上海だって独立した方が経済的にも感情的にもしっくりいきますからね。
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