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ゲームと手術

2007年03月09日 12時51分21秒 | 社会全般
「ゲーム脳」に代表されるように、これまでゲームに関しては色々批判が多かった。しかし、シリアスゲーム(山口氏は時々取り上げている、コレとか)は有効に活用できる可能性があるようである。特に「手術」というのは現実の影響が非常に大きいので、今後「バーチャルオペ」システムみたいなもの(シミュレータ?)が広く普及していく可能性はあるかもしれない。

参考記事:人生いろいろ


この実証研究というのもあるらしい。

手術はゲームのうまい医者にまかせたい 進んできた「シリアスゲーム」研究デジタル家電エンタメ-最新ニュースIT-PLUS

(記事より一部引用)

ニューヨーク市の病院では、セガの「スーパーモンキーボール」などのアクションゲームを使用した研修が実際に行われている。04年に発表された実証研究では、以下のようなおもしろい結果が出ている。

・1週間に3時間以上ゲームをした医師は、そうでない医師に比べ、手術中のミスが37%少なく、手術にかかる時間も27%短い

・過去にゲームをしたことがある人、あるいは今現在ゲームをプレイする人は、ゲーム経験がまったくない人よりも手術の結果がよい

・ゲームの経験やプレイの度合いが、医師としての経験年数、性別、利き手といったことよりも手術の結果を左右する変数になっている




詳細は不明であるが、ゲームを多くやった方が手術がうまい、ってことになるかもね、ということらしい(笑)。実際、そういった傾向があるのが現代医療の特徴でもあるかもしれない。アクションゲームが訓練に適したゲームなのかどうかは、よく判らないのであるが。


具体的に考えてみよう。
現代の医療行為の中には、ゲームに近い感覚で操作せねばならない場面はあるだろう。それは「別に「モニター」を見ながら器具を操作する」という行為を必要とするものだ。判りやすいのは、内視鏡とか、腹腔鏡のようなものであろう。術野を直視せずに、モニター画面を見て自分の頭の中に「仮想立体空間」を構築した状態で(つまり実物とは大きさも違うし、存在する場所や向きも違う)、手を動かし器具類を操作せねばならない。これはテレビゲームのコントローラなどの操作に似ているのであろう。ゲーム世代の方が上達するのは早いかもしれない、というベテラン外科医の実感―個人的に私が聞いただけです―があるくらいなので、ゲームと関係はあるのかもしれない。

この他にも、遠隔医療の研究などで登場する「ロボットアーム」のようなものがあるはずだ。これも遠く離れた場所で医師が画面を見ながら操作し、アーム類を通じて実際の患者の手術を行う、というものである。これもゲームといっては失礼であるが、シミュレータとほぼ同じようなものであり、外見上は何も違いなどないのかもしれない。ただ実際の手術や人体を経験しなければ、うまく使いこなせないのだろうけれども。


今後新たな手術法などの検討は、限りなくリアルなシミュレータによって可能になっていくかもしれない。医師の養成システムとしても、普及していく可能性が高いであろう。更にシリアスゲームの範囲は、拡大していく可能性があるだろう。昔の自作パソコンゲーム?などに見られた「原始的シミュレータ」は、ハード及びソフトの大幅な進歩によって、よりリアルなものが可能になってきた、ということなのではないか。

少なくとも「ゲームは悪だ」という固定観念からは脱却すべき、ということは言えるかもしれない。特に、抵抗感の強い人々には、有用な部分を素直に評価してみよう、という考え方を理解してもらえると更なる発展が期待できるのではないかと思う。




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