前の記事で甲状腺癌が何故か03年以降に罹患率上昇が見られた、と書きました。これに関連して、追加記事を書いてみます。
区分する年は03年というのが特に理由があるわけではありません。なので、04年でも05年でもよいのですが、90年以降のデータ数が多い群と、05年以降のデータ数がかなり少ない群に分かれてしまうので、有意な上昇なのか判定が難しいかと思って、03年で切り分けることにしました。
で、こうした傾向は、甲状腺癌に限らないのでは、ということが分かりました。
甲状腺癌の場合というふうに、発生部位を特定することなく、全部位での罹患率を見てみることにしました。すると、やはり意外な結果が出たのです。数値は、国立がん研究センター発表のものです。
年齢階級別で15-19歳、20-24歳、25-29歳という、全年齢に比べて、悪性腫瘍術後の生存率が低いとされる世代で見てみました。
各年毎の罹患率を90~02年と03~11年のグループに分け、t検定を実施してみました。
検定結果:
N 有意差なし
*1 P<0.01
*2 P<0.001
【15-19歳】
年 男 女
90~02 10.62 13.55
03~10 11.33 17.36
検定結果 N *1
【20-24歳】
年 男 女
90~02 18.80 8.72
03~10 23.30 11.12
検定結果 *2 *1
【25-29歳】
年 男 女
90~02 15.13 29.26
03~10 19.83 39.43
検定結果 *1 *1
ご覧の通り、15-19歳男性だけが有意差なしでしたが、他は有意差ありという結果でした。
問題は、どうして03~05年頃から、15歳~29歳という悪性腫瘍の罹患が高齢層に比べて少ないとされる年代において、これほどに悪性新生物の罹患が増加しているのか、ということです。
全年齢での悪性新生物の罹患数とか死亡率の増加というのは、長寿化などの理由がある程度は思い浮かびますけれども、若年層の特に結婚出産に適した年代での悪性新生物罹患率の増大は、社会的にも大きな問題だろうと思います。
福島原発事故以前においてでさえ、こうした状況ですから、若年者の悪性腫瘍対策というのが急務であると思えます。直近の数字を早くまとめると共に、減少に転ずるなどの傾向の変化がなければ、原因検索も含めて、きちんと対策するべきでしょう。
区分する年は03年というのが特に理由があるわけではありません。なので、04年でも05年でもよいのですが、90年以降のデータ数が多い群と、05年以降のデータ数がかなり少ない群に分かれてしまうので、有意な上昇なのか判定が難しいかと思って、03年で切り分けることにしました。
で、こうした傾向は、甲状腺癌に限らないのでは、ということが分かりました。
甲状腺癌の場合というふうに、発生部位を特定することなく、全部位での罹患率を見てみることにしました。すると、やはり意外な結果が出たのです。数値は、国立がん研究センター発表のものです。
年齢階級別で15-19歳、20-24歳、25-29歳という、全年齢に比べて、悪性腫瘍術後の生存率が低いとされる世代で見てみました。
各年毎の罹患率を90~02年と03~11年のグループに分け、t検定を実施してみました。
検定結果:
N 有意差なし
*1 P<0.01
*2 P<0.001
【15-19歳】
年 男 女
90~02 10.62 13.55
03~10 11.33 17.36
検定結果 N *1
【20-24歳】
年 男 女
90~02 18.80 8.72
03~10 23.30 11.12
検定結果 *2 *1
【25-29歳】
年 男 女
90~02 15.13 29.26
03~10 19.83 39.43
検定結果 *1 *1
ご覧の通り、15-19歳男性だけが有意差なしでしたが、他は有意差ありという結果でした。
問題は、どうして03~05年頃から、15歳~29歳という悪性腫瘍の罹患が高齢層に比べて少ないとされる年代において、これほどに悪性新生物の罹患が増加しているのか、ということです。
全年齢での悪性新生物の罹患数とか死亡率の増加というのは、長寿化などの理由がある程度は思い浮かびますけれども、若年層の特に結婚出産に適した年代での悪性新生物罹患率の増大は、社会的にも大きな問題だろうと思います。
福島原発事故以前においてでさえ、こうした状況ですから、若年者の悪性腫瘍対策というのが急務であると思えます。直近の数字を早くまとめると共に、減少に転ずるなどの傾向の変化がなければ、原因検索も含めて、きちんと対策するべきでしょう。