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オール人力狙撃システム試作機

脱線原因の推測5

2005年05月09日 15時22分37秒 | 社会全般
昨日の記事に、塚口駅あたりで乗客達や車掌が異状を感じたことを書き、車両やブレーキのことも触れました。電車のブレーキは空気ブレーキということのようです。車のブレーキオイルが漏れると、ブレーキの利きが悪くなってしまうが(いずれは全く利かなくなる)、電車の空気ブレーキも同様にエアリークがあるとブレーキは利きが悪くなるのだろうか。車両のブレーキ圧の構造はよく判りませんが、個々の車両ごとに独立した構造となっているのか、全車両の圧が同じくなっているかによっても、利きに違いがあると思われます。


空気ブレーキのエアリークが徐々に進めば(リーク箇所が段々大きくなるとか)、各駅でオーバーランを繰り返し、伊丹駅で最大のオーバーとなることには理屈が合うように思います。だんだんブレーキの利きが悪化していくからです。ただし、運転士の焦りが極大化へ向かったとしても同じような結果が起こりえるので、正確には判りません。ブレーキの空気圧が通常よりも低ければ、同じ強さの、例えば5という段階のブレーキをかけても2とか3くらいの強さにしかならないということもあり得ます。結局強めにかけるには、最後の非常ブレーキにレバーを入れるしかないということになります。空気ブレーキは、ダンプカーやバスなどでも用いられているのかな?よくダンプなどが停車する時などに「プシュー」とかいっているのが空気ブレーキなのかな?あれはコンプレッサーがどこかにあるのかな?そうじゃないと、抜けっぱなしだもんね。


それと、空気バネですが、これも個々に独立した構造体なのか、連結されていたかによっても異なるかもしれません。もしも1、2両目くらいの片側の空気バネにエアリークを生じ(例えば左側だけ)、減衰が弱まれば、塚口駅を通過した後の直線部分でも車体の揺れは通常よりも長く続く可能性があります。全車両が同じ空気圧構造になっているとすれば、先頭も7両目も似たような振動現象となるかもしれません。しかし、空気圧が各車両(又は車輪)ごとに独立構造になっているなら、先頭が揺れたとしても7両目が同じように揺れることはなく、車掌が報告した「揺れている」証言には結びつきません。


空気バネが個々に独立的な圧構造になっているなら、1つや2つの圧バランスが悪くても(エアリークがあったとしても)先頭から7両目まで全部の揺れが大きいということはあり得ず、事故現場までの揺れは単に速度がかなり早いことによるバンピィな感覚があったということかもしれないし。ただエアリーク箇所が先頭か2両目にあり、事故のようなカーブを高速で走行するという強い圧がかかることは想定されていないかもしれないし、強度の限界圧を超えると、リーク箇所から破裂するとか一気にエアが噴出されることもあり得るかもしれない。そうなると車体が急速に傾くことになります。


でも、事故調はまず車体やブレーキを調べて異常がないかどうか判断しますから、恐らく後部車両には何ら異常がなかったのだと思います。それに、エアリークは最初に想定され、既に検証されている可能性は高いのですが、事故調の「このスピード、ブレーキでは倒れそうにない」というようなニュアンスでの発言がありますから、「普通ではないこと」が起こったのだろうと思うし、何か別の要因を探し出すしかありませんね。


空気バネに関しては、日比谷線の脱線事故の時にかなり詳しく調査されているはずだし(かなりの疑いをかけられていたのでは?)、事故後には空気バネの圧調節とか圧センサーみたいなものは厳密に調整するなどの安全対策がとられるようになっているだろうから、今回の事故車両の空気バネやエアコンプレッサー関係に不具合があったことは考えにくいのかもしれないけれど。事故調が詳しく調べないと判りません。