ISOな日々の合間に

土曜日は環境保護の最新の行政・業界動向、日曜は最新の技術動向を紹介。注目記事にURLを。審査の思い出、雑感なども掲載。

2006JEMASシンポ

2006年04月22日 | 温暖化/環境問題
加入しているJEMAS(日本環境管理監査人協会)が午後から市谷で開催したシンポに参加した。内容は、東大・生産技術研究所の山本良一教授と早大の北川正恭教授が共同提案し、東京海上日動火災保険(株)が3000万円の支援金を提供し、2005年4月から実施された「サステナビリティの科学的基礎についての調査」プロジェクトの調査結果概要の紹介である。

基調講演は、山本良一教授が担当し、他にプロジェクトに参加した2名による講演があった。なお、このプロジェクトのフルレポートとサマリーレポートがインターネット上(http://www.sos2006.jp/)で公開されている。

ポイントは、人間活動が原因の地球温暖化が起こっていること、地球温暖化は気候激変或いは気候崩壊を招くことは科学的根拠に基づいて確実である。

気温上昇と環境影響予測の結果、平均気温が更に2℃上昇すると(2026年~2060年と予測)「Point of No Return」を迎えることになると予測している。従って、気候リスクを回避するための気候ターゲットである2℃以下に気温上昇を如何に抑制するかが課題になる。

レポートでは、気候システム、エネルギー、資源と廃棄物、食料と水、生物多様性の五つの側面で調査しており、内容の重要性と重大性からなるべく多くの人がサマリーレポートだけでも目を通しておく必要があると思う。

明日は早起きで高山へ。

資格取得支援

2006年04月22日 | 審査・コンサル
昨日は環境主任審査員を目指す仲間が実施する内部監査に立ち合った。

主任審査員になるには、次のステップを踏む。
1. 5日間のフォーマルトレーニングコースの研修を受け、試験に合格して研修合格者となる。
2. 業務経験3年以上あれば環境審査員評価登録機関に申請して審査員補になる。
3. 所定の条件を満たし、規格への適合性監査を4回以上かつ延べ20日以上参加し、指導を受けた2名の主任審査員の推薦を受けて、上記機関に申請して審査員になる。
4. 主任審査員の指導下でチームリーダーとして3回以上かつ延べ15日以上の監査に参加し、2名の主任審査員の推薦を受けて、上記機関に申請して主任審査員になる。

監査経験は、審査機関のメンバーとして行う審査にほかに内部監査経験でもよい。内部監査経験としては自社の内部監査は対象外である。

内部監査実施の様態は主に二通りあり、一つはコンサル先で認証審査直前に行う内部監査がる。他は、ISO14001のシステム構築済みの系列会社や下請け会社あるいは取引先などに協力要請して実施される内部監査がある。

昨日の内部監査は第3ステップのもので、仲間が系列会社に協力要請し、チームリーダーに任命されて実施された。私は彼の監査を指導する立場で参加したことになる。

グラフは上記審査員登録機関が公表しているもので、環境主任審査員は約2000名弱になっている。このうち審査機関が実施する審査でチームーリーダーとして実際の業務に就いている主任審査員は200名程度といわれている。

環境管理責任者またはそれに近い立場で環境マネジメントシステム(EMS)に携わった経験、管理業務経験を有し、事実と問題点を的確に把握し、相手にわかりやすく指摘が出来ないと難しい業務と思う。なので、良い審査が出来る審査員は多くない。

昨日の仲間は上記の要件を何れも満たしており、きっと良い審査員の一人になれでしょう。支援し甲斐があったというものです。