オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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三度目の鈴木

2015-09-12 06:28:15 | 千葉ロッテ

なかなか楽には勝たせてくれません。
それまで好守に阻まれてはいましたが二度の痛烈な打球を放っていた鈴木でしたので期待はしていましたが、その期待どおりの、三度目のリプレイのような打球はロッテファンの声援にも押されて右中間を抜く走者一掃のスリーベースとなり、残るはあと1イニング、ミスター三者凡退の西野で終わり、の皮算用がしかし脆くも崩れます。
あわや同点、逆転のピンチをしかしギリギリで切り抜けて、前日に開いた差を詰めての2ゲーム差です。
そして前回にようやく叩いた西との対戦は今季のオリックスとの最終戦、同じ顔合わせでオリックスキラーを再びに古谷に発揮をしてもらって、CSに出場ができたのは、ゴールデンイヤーを飾れたのはオリックスのおかげだと、そう後に語れるようなお客様の16勝目で西武との直接対決に向けて勢いをつけましょう。
さして相性がよいとも思えない敵地所沢に涌井を温存したのでしょうから、その前に躓くわけにはいきません。

先発に復帰なのかパートタイマーなのかは分かりませんが、藤岡が6回5安打1失点と嬉しい誤算な好投を見せてくれました。
好投、とは言いながらも藤岡らしい暴れ気味なピッチングが適度にばらけたのが功を奏したのか、それでもしっかりと腕が振れていましたし、まだまだ物足りないもののストレートもそれなりの数字が出ていましたから、遠目ではありましたが降板後に満足げな笑顔も見られた藤岡です。
それだけに大嶺祐、陳冠宇に続いて粘りの先発に白星をプレゼントできなかったのがもったいなく、それこそ終盤戦のラッキーボーイの誕生のチャンスを逃した感があります。
内の2年ぶりの勝利はそれはそれで喜ばしいものの、今日は藤岡で勝たなければならない試合でした。
こと藤岡については喜びよりも、悔しさの方が強いのが正直なところです。

さすがに業を煮やしたのか、あるいは腰だかの具合が悪化をしたのかは分かりませんがクルーズをスタメンから外した打線は、例によってそれなりにチャンスはありながらも決定打に欠いたままで終わりそうなところを、鈴木の一振りによるやっとのことでの勝利です。
シリコンバンドの効果も無く空席の目立つライトスタンドも、狂喜乱舞の一撃でした。
結果はともあれ加藤が足を活かそうとしていましたし、ストレートには押し込まれ気味で塀内を思い起こさせながらも巧みなバットコントロールで高濱にもヒットが出るなど見どころもあり、何より守備でも打撃でも今江が元気に動き回っていることがファンにとってもチームにとっても心の支えになっているように思います。
気になったのは六回に同点に追いつく美しすぎるタイムリーを放った福浦にあっさりと代走を出したことで、鈴木が打ってくれたからよかったものの八回のチャンスに打席が回ってきましたからその存在感からしても早すぎる交代だったかなと、ここがポイントと前のめりになった伊東監督としてはやはり鈴木に感謝でしょう。
何はともあれシリコンバンドが二つ目の黒い物体にならなくてよかったと、そしてファンは正直なもので、余りまくっているそれの今後が気になります。


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◆9月11日(金) 千葉ロッテ-オリックス24回戦(ロッテ15勝9敗、18時15分、QVCマリン、14,772人)
▽勝 内 9試合1勝1敗
▽S 西野 51試合1勝2敗31S
▽敗 白仁田 36試合2勝2敗
▽本塁打 T-岡田11号(藤岡)

バッテリー
千葉ロッテ
 藤岡、益田、内、西野―吉田
オリックス バリントン、白仁田、小松
―伊藤

 

コメント (13)

駿女

2015-09-12 05:30:55 | 読書録

駿女

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奥州平泉のさらに山奥深い糠部の地に育った馬の巧みな少女結衣は、従兄弟の八郎丸や兄弟たちと、ささやかながらも幸せに暮らしていた。
しかし従兄弟だと思っていた八郎丸が実は義経の落胤であったことから、頼朝の奥州平定の戦に巻き込まれていく。
こんな作品紹介に「史実は動かせずとも頼朝に痛い一撃を与える結衣と八郎丸」の颯爽な活躍を期待したのですが、完全に裏切られてしまいました。
むしろ敗者の悲哀が徹頭徹尾といった感じで、心に重く残ります。
藤原泰衡をひたすら愚劣に描きながらも「君、君たらずとも、臣、臣たれ」といった封建時代のような家臣の行動にも矛盾がありますし、理不尽さが半端ないです。

前半はとにかく鎌倉勢の攻勢にもろくも崩れる奥州勢が淡々と、そして逃げまどう結衣や八郎丸です。
義経の落胤として元服をした八郎丸は後半で出羽の大河兼任に奉じられてといった展開は史実を上手く利用していますが、しかしあっさりと打ち破られてしまいます。
何の活躍もないままに自らが人柱になって、といった感じで死を静かに受け入れるのもいかがなものかと、これでは登場をさせた意味がありません。
それでも力強く生きていく民、がテーマなのかもしれませんが、それであれば前置きが長すぎました。
義経の郎党として登場をした長南忠春や常陸坊海尊も中途半端で、エピローグも容易に想像ができてしまいます。
兼任の娘など魅力的な人物、エピソードを活かしきれずに中途半端だったことが、悔やまれてなりません。


2015年9月9日 読破 ★★★☆☆(3点)


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