電脳筆写『 心超臨界 』

天才とは忍耐するためのより卓越した才能に他ならない
( ルクレール・ビュフォン )

東京裁判はインチキ 《 東條英機宣誓供述書――渡部昇一 》

2024-09-10 | 04-歴史・文化・社会
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この重要文書は、法廷提出後、一月も経たない昭和23年(1948)の1月20日に、東京神田の洋洋社から東京裁判研究会の名で出版された。この本の序文を編者は「……本書こそは現代日本人の誰もが必読すべき世紀の書であり、後世史家のためには、『日本帝国崩壊史』の最重要文献と云うべきである」と結んでいる。しかしこの本は占領軍の報道政策により、「発禁第1号」に指定され、出廻らなくなってしまった。


◆東条英機宣誓供述書

『東條英機 歴史の証言』
( 渡部昇一、祥伝社 (2010/7/23)、p3 )

〈 文庫版のための序文 〉

ヒトラーがベルリンの地下壕で自殺せずに連合軍の裁判に出て、宣誓供述書を残したらどうだろう。第二次世界大戦の時代のドイツ史を書く人で、ヒトラーの供述書を無視する人はいないであろう。

しかし日本では違っていた。戦争勃発当時の日本の首相・陸軍大臣・内務大臣(後には参謀総長)だった東條英機大将の宣誓供述書が、いわゆる昭和史の著述家たちによって参考にされた形跡はなかった。この供述書は東條被告が開廷以来20カ月の間、克明にメモを取り続けて完成した十数冊のノートを基礎として、東京裁判において東條被告の担当であった清瀬一郎(きよせいちろう)博士(後に文部大臣、衆議院議長)とアメリカ人弁護士ブルーエットの両氏が、9カ月にわたって何度も原稿を書き改め、文字通り、この三人が心血を注いで完成し、昭和22(1947)年12月26日の法廷に提出したものである。こうした成立の経過を持つ法廷記録であるから、少なくともここに取り上げられた事実についての記述には、覚え違いや捏造(ねつぞう)の可能性はゼロと言ってよいであろう。

そしてこの重要文書は、法廷提出後、一月も経たない昭和23年(1948)の1月20日に、東京神田の洋洋社から東京裁判研究会の名で出版された。この本の序文を編者は「……本書こそは現代日本人の誰もが必読すべき世紀の書であり、後世史家のためには、『日本帝国崩壊史』の最重要文献と云うべきである」と結んでいる。

しかしこの本は占領軍の報道政策により、「発禁第1号」に指定され、出廻らなくなってしまった。(私は偶然1冊持っている)。この本を神田の古書店で見つけた東條被告長男・英隆(ひでたか)氏の長女・由布子(ゆうこ=淑枝)さんが、ワック社の鈴木隆一(すずきりゅういち)社長の協力を得、『大東亜戦争の真実』と改題して再出版された。これには東條由布子さんが“まえがき”を書き、私が鈴木社長に頼まれて“解説”(14ページ)を付けた。

その後、祥伝社がこの宣誓供述書の重要性を認識し、供述書の本文をゴシック活字にし、その各項について私が十分な背景の説明をつけるという形にして、555ページの大冊として刊行して下さった。私は改めて丁寧にこの供述書を読み、昭和史の理解が深まった気がした。

この本の影響が少しはあったとすれば、私が解説の中で使った「敗戦利得者(りとくしゃ)」という概念が、少し拡がっている様子が見えることである。戦後に出た昭和史に対する発言・著述の圧倒的多数は、敗戦によって絶大な得をした言論関係者――戦前コミンテルンに直接・間接に同調していた人たち――と、その弟子たちによってなされてきたものである。この“化物”の正体を知らずに、まともに昭和史を見ることはできないのだ。

もう一つの影響と思われることは、左翼ではないというだけの理由で中道と思われた昭和史の著述家たち――中道というよりリベラルな左翼だという指摘もあるが――が、最近になって、東條被告の宣誓供述書を気にして取り上げ始めたことである。しかしこの人たちも戦後の長い間、この供述書を無視した昭和史を書き続けてきているわけであるから、自分たちのいままでの立場を守るための無理な歪曲(わいきょく)をこの供述書に与えないようにお願いしたいと思う。

今度の文庫化は、再び角田勉氏、及び祥伝社黄金文庫編集部、飯島英雄氏のお世話になった。厚く御礼申し上げる次第である。

  平成22年6月、黄梅蒸溽の侯
                            渡部昇一
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