司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

株式上場の兆候 その1

2009年12月21日 | いろいろ

先日、クライアントさんが事務所に来られた際、こんな話がありました。

出資先の会社さんが株式を上場しようとしている。。。というウワサを聞いたのだそうです。

普通だと、自分が出資している会社の株式が上場されれば嬉しいですよね♪ 株式の価格がググ~ッ!っと上がることがほとんどですから、株を売れば大儲けできるかもしれません。巷ではこの手の詐欺が流行っていることからしても、新規上場株式は儲かるって、皆思っているのでしょう。

たまに、コンサルティング会社なんかでは、報酬を新株予約権などで貰うことがあるようです。自分の手助けで株式上場できれば沢山の報酬が貰え、失敗すればそれなり。。。業績連動型の報酬みたいなものですね。
会社にとっても、上場前は金銭的に苦しいので、株式とかで代替できたほうが嬉しいってことでしょう。

ところが、今回は色々ご事情があるらしく、この会社さんは出資先の会社が上場することを好ましいとは思っていないみたいなんです。
そこで、「株式を上場する兆候としては、どんなことがあるのでしょうか?」とご質問を受けました。

株式を上場するまでには、段階を踏んで、いくつかのことを行います。
最終的に株式が上場される際は、もちろん、株主さんにもお知らせしますし、証券会社も公に発表しますから明確に分かります。でも、上場過程では公開されないので、会社が説明を行わなければ株主さんには分かりません。(上場できるかどうか定かではない時に予定を知らせても、意味ないですから。。。)

ですが、株式上場の時期が近づきますと、それらしい兆候が現れてきます。①定款変更や②新株予約権の発行、③第三者に対する増資などです。

③は、株式上場でなくても行うものですが、引き受ける人数が多い場合は上場準備であることが多いです。上場のためにはそれなりに資金が必要になりますから、第三者の出資を求めるワケです。出資者サイドは、株式が上場されれば株価が上昇しますから、それを見込んで先行投資するんですよね。そして、上場が近い場合は、発行価額もずいぶん高くなります。

②は、上場が近いかどうかまでは分かりませんが、なんとなくそんな雰囲気が漂ってきますよね~。そもそも新株予約権は、発行時の価格と行使時の価格の差額がないとメリットがありませんから、大体は株式上場を睨んでいることが多いと思います。行使条件とか、行使期間が株式上場に絡んでいたりすれば、会社としてはそのつもり。。。ってことが明らかです。

①は明日に回しますね。

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