司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

一括申請と登記すべき事項の関係 その2

2011年09月12日 | 商業登記

おはようございます♪
今週もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、では早速先週の続きです。

増資(←募集株式の発行ということにします)が複数回に亘った場合、登記事項は一つにまとめてしまっても良いのじゃないだろうか?
というのが、先週のハナシでした。

では、例えば、増資と減資が同日に効力を生じるようなケースはどうでしょう?
ずいぶん前に100%減資の記事を書きましたけれども、あれは、絶対に増資と減資が同日になるようにしなければいけなかったわけです。もっと言うと、同時に効力が生じるようにしなければなりませんでした。

そういうコトっていうのは、現在でもありますよね。
減資の際に債権者保護手続きが省略できるってことはないものの、減資前の資本金の額を下らないよう、増資と減資をする場合には決議要件が緩和されていたりしますから、今だって多少のメリットはございます。

例えば、9月1日に資本金2億円を1億円減少し、2億円増加して3億円とした場合はどうなるでしょう?
増資が数回の場合と同様に考えると、単に「資本金の額 金3億円」とだけ登記すれば良いことになるでしょうか?

自分自身ではそんなことを考えたことがなかったのですけれども(←当然ダメに決まってるじゃない!)、理屈としては同じ、と思う方もいらっしゃるらしい。。。デス^^;

つまりね。。。こういう風に申請すると、登録免許税がとっても安く済むのです。当然。
本来、143万円のところが、70万円になっちゃうのです。

ですから、そこから考えてもそんなことを御上が許すはずはないのです。しかも、じゃあ、1億円増加して1億円減少したら変更登記は要らないってことになっちゃいますしね~。。。やっぱし無理でしょ?
それに、「増える×2」と「増える+減る」では同時に起こったとしても中間省略になるような気がします。。。
だけど、もしかして登録免許税さえちゃんと払えば良かったりするのでしょうか???

会社法施行直後に、司法書士会の資料みたいなものに、登録免許税は減資前の資本金の額からの増加分で計算すれば良いという記述があったそうです(←ワタシ自身は確認してないのですけど)。上の例で言うと、70万円だけ払ったということです。
当然、これは誤植なので、同業者の皆様はムシしたようですが、中には真に受けた方も。。。。^^;

そんなわけないでしょ~!!
御上がそんな税金を安くするなんてことしないでしょ~!!
いや、それにしても、正直なヒトもいたもんですね。 ちょっと笑っちゃいましたが、それって、クライアントさんに説明するの、すごぉく恥ずかしいでしょうね。。。。明日は我が身か。。。。気をつけねば! 

コメント
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