取引明細書

昨日の記事で、「取引明細書」というモノが出てきましたが、これについてもうちょっとオハナシをしてみたいと思います。

取引明細書っていうのは、実際には色々な種類があるのかも知れませんが、増資に使う場合は、払込があった日の取引を記載した書面に銀行が押印した書面です。ま、通帳の抜粋みたいなものですね。銀行さんに予め頼んでおけばすぐに発行していただけるのだそうです。

これを初めて見たとき、「これって、使えるの？？」 と思いました。
何故かというと、末尾が 「東京都●区●●1-1-1 ○○銀行○○支店　㊞」と記載されていたからです。

通常、法人が発行する証明書には、自然人の氏名も記載されています。印鑑はヒトが押すのですから、押印権限のある自然人の氏名が必要なわけです。
払込金受入証明書の場合は、当然のことながら、支店長の氏名などが記載されたうえでハンコが押されています。
「東京都●区●●1-1-1 ○○銀行○○支店　支店長　×× ㊞」 という具合です。

ところが、取引明細書には、これがありません。「登記に使用する書面なのに、これってどうなの？？」大いなるギモンでした。
銀行さんへ問い合わせをしましたら、「個人名は書きません！！（キッパリ）」とのこと。

。。。で、法務局に確認しましたら、結果はOK。
払い込みを証する書面という会社の証明書が付くのだから、それ自体が原本ではあるけれども、考え方としては通帳の写し等と同じなので押印者の氏名の記載はなくても大丈夫、とおっしゃってました。

ヨクヨク考えてみますと、確かに「証明書」とは書いていないんですよね～。 とすれば、一応銀行が発行したものなので、ハンコ押しとこうか。。。くらいな意味なのかも知れません。
法務局も、銀行が発行したもの（受入証明書などは、書式を全銀協と協議して決めているみたいですケドね）にケチをつけられないし、単なるコピーなんかよりは証明力は高いって考えているのかな～。。。と思います。

普通のコピーと違うのは、払い込みを証する書面(会社の実印が押印されたモノ）と合綴してもしなくても良いというところですかね。
（ちなみに、取引明細書のコピーを取って普通に合綴してもらうのも、モチロンOKです。）
ですので、別紙のような、別紙でないような取扱いがされているわけですが。。。。ただ、ここも法務局によって異なる可能性がありますので、念のため(^_^;)

払い込みを証する書面についての過去の記事はコチラ↓
http://blog.goo.ne.jp/chararineko/e/e7809234f91cb8b5f275aefe2d6ec728