『闘う防災』・・・今、テレビで引っ張りだこの『防災システム研究所』所長の山村氏の著書の題名です。私は、阪神淡路大震災の後、自治会で山村さんに来ていただき、講演を聞いたことがあります。講演の題目は『闘う防災』だった。今、その時の山村さんの講演内容を思い出します。『被害は行政側もサービスを受ける側も同じように見舞われる。だから、行政の援助を待つのではなく、まず、自分たちで災害に立ち向かわなければならない。』『その為にも、自治会や近所のお付き合い、絆を大事に。』『災害に立ち向かう一番の力は、地域の力、コミュニティの結束です。』『助けが来るのを待つのではなく、自らが結束して災害に立ち向かう事が大事です。』『その為に、日頃から、地域で防災意識を高め、自分たちは自分たちで守るという意識改革を!』と訴えられていた事を思い出します。人は『自分の所には災害は起きない』というか、そう思いたいという心理が働きがちです。昔から『備えあれば憂いなし』という言葉があるように、明日は我が身・・・という気持ちで、災害に備えなければいけないと思うし、何よりも、ご近所や地域との『絆』をより強固なものにしておくことが、防災の『イロハのイ』ではないかと思います。何よりもその事を、被災者の皆さんが身を持って教えてくれているのですから。
今回の『東日本大震災』が起きてから、我が家にもいろいろなことが起きました。この様な大変なことが起きている時に、小さな命を受け継いでくださった方、わざわざ九州から我が家を案じて電話をくださった方。電話が通じないために、わざわざ家まで訪ねて来てくれた方。こちらでの買いだめによる物不足のニュースを聞いて、カップ麺や『チンするご飯』を関西から送ってくれた友人、我が家では、私の介護で家を長い時間空けられないために、スーパーに長時間並べないことを知っている方から『お米見つけたから届けます。』とメールをくれ、わざわざ届けに来てくれた方・・・。携帯のメールが通じ始め、着信をチェックした時、びっくりするほど多くの方から、私たち家族の身を案じてくれメールを下さった方達・・・。色々な『絆』を感じた9日間でした。