『難が無いと書いて無難・・・。難が有ると書いて有難う』・・・筆談ホステスさんの言葉。
『危機とチャンスは、常に一緒に存在し、私たちは、この二つを同時に迎えています。今こそ絶好のチャンスなのです。』・・・公民権運動の指導者キング博士の言葉。
耳が不自由であっても、『感謝』の気持ちを持ち前に進む。耳が不自由であったから、自分に注目してくれる人がいる。他人に優しくなれる。私も、この病気になって何人もの方と素晴らしい出会いをし、励ましていただき、今も挫けそうな心のつっかえ棒になってくれている方が居る。そして、危機とチャンス・・・。精神的に一瞬一瞬に変わるピンチとチャンス・・・。この気持ちをチャンスへと変えてゆくのは、どんな時も希望を捨てずに前に進もうとする人間自身の力だと私は思う。色々な方の力を借りて、そして自分の『絶対治すという信念』を持ち続けて。『信念』の『念』とは、『今の心』と書きます。今の心を信じると書いて『信念』・・・。絶対治すと言う気持ちにぶれさえなければ、その気持ちを信じて進めば必ずゴールできると私は思っている。
詩人の谷川俊太郎氏の『谷川俊太郎質問箱』(ほぼ日ブックス)に『心配には「過去系」と「未来系」の2種類がある。「すんだことにくよくよする心配」と「まだ起こってない事にドキドキする心配」。現在は心配できない。だから、「現在に全力投球すれば、要らない心配は要らなくなります」”ああすれば良かった””こうすれば良かった”と後悔してばかりいても仕方ない。未来に対しても、”うまくいかなかったら、どうしよう”と悲観や不安にとらわれ、立ち止まっていても何も始まらない。』とあった。ある人がトルストイの言葉を引用して、『善き人は、自分の身に何が起きるかというよりも、自分のなすべきことをなすことに、より心を配る』(北御門二郎訳)『例え、状況がどうであれ、私は私自身のなすことを断じてなす』と言っていたことを思い出した。これを読んで感じたのは、物事は”これからが大事”目の前にある課題や問題に全力を尽くしてゆく。その為に必要な『希望』と『勇気』の源、『何があっても諦めない気持ち』を持ち続けたい。と思った。こんな立派なことを言ってる私も、その日、その日の気持ちが揺れ動くことがある。ここに書いたことの20%、30%、でもそういう気持ちで取り組めればいいと思っている。50%を超えた日は『大勝利』の日である。
この寒さは、まさに『リハビリの敵』である。いつもの調子で自主トレを始めると、それでさえ反応が遅い身体が思うように動かずに『ヒヤッ』っとすることがしばしばである。最近、調子が良いので油断もあるのかもしれない。この油断について、あるスポーツ記者がこんな記事を書いている。
素人目とはまったく違うとらえ方だった。”打撃の求道者”といわれる広島カープの前田智徳選手に、打席で最も緊張するのは、どんな場面かを聞いた。すると『自分が有利なカウントになった時。例えば0ストライク2ボールかな・・・・・・』。投手が不利に思えるカウントになると、逆に打者の方に微妙な隙や力みが生じ、凡打に終わることが多い。『油断する自分、調子に乗る自分が一番危ない。最大の敵』と。相手が手ごわかろうが、組みやすかろうが、見くびらず、全力を尽くす。この姿勢を貫き、2000本安打を達成した。昔の言葉に百獣の王、ライオンを獅子王と呼び、このような言葉がある。『獅子王は前三後一といって、蟻の子を取ろうとする時も、また獰猛な動物を取ろうとする時も、前に三歩進んでは一歩下がる同じ勢いで望む』一見、些細に思える局面でも、決して力を抜かず、全力で取り組む。『獅子奮迅の力』これは万般にわたって大切なことである。
と書いてあった。この記事を読んで、私も決して油断せず、またリハビリに手を抜かず、折角、少しずつではあるが良くなってきた身体が、ちょっとした油断で怪我などをして後戻りなどをしないために。そして、毎日のリハビリに手を抜くことなく地道に、また、全力で頑張らねばと思った。