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アジアの流行音楽の聖地に 発信拠点が開館 足かけ17年/台湾・台北

2020年08月28日 | 臺北

開館式であいさつする蔡総統





(台北中央社)台北市南港区に建設された音楽発信拠点「台北流行音楽センター」(台北流行音楽中心)の開館式が27日、同所で行われた。同センターは行政院(内閣)が2003年に発表した大規模インフラ整備計画「新十大建設」の一環として建設され、17年を経て完成した。式典に出席した柯文哲(かぶんてつ)台北市長は同センターが「アジアの流行音楽の聖地になれば」と期待を寄せた。

同センターは南港駅とMRT昆陽駅の間に位置する。道路を挟んで北側と南側に敷地が分かれ、北側には約5000人収容のホール、南側に台湾流行音楽の歴史を紹介する「流行音楽文化館」、人材育成を目指す「産業区」などを有する。敷地面積は計8.96ヘクタール。建設には60億台湾元(約220億円)余りが投じられた。

ホールでは来月5日、こけら落とし公演として、人気バンド「ユーディンミー」(魚丁糸、ソーダグリーンの別名義)など人気アーティストが出演するコンサートが開かれる。公式サイトによれば、文化館と産業区は来年に順次開館予定。

式典には蔡英文(さいえいぶん)総統や蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相)、李永得(りえいとく)文化部長(文化相)らが出席した。

蔡総統は、過去数十年において台湾は中華圏の流行音楽の中心であり続けたと言及。ライブハウスと収容人数1万人規模の台北アリーナの中間の規模の会場が台湾に不足している現状を指摘する声が音楽関係者から上がっていたことに触れ、中規模ホールを備えた同センターの完成に喜びを示した。また、国の出資で建設されたアジア初の流行音楽センターだとし、防音や防震、各種設備においても国際規格を満たしているとアピールした。

南部・高雄市では「海洋文化・流行音楽センター」が建設中。高雄市政府新建工程処によれば、同センターは5000人以上収容の大ホールと6つの小ホール、流行音楽の展示エリアなどで構成される。蘇行政院長によれば、年末に開館予定。



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