(台中中央社)プレ営業中の台中メトロ(MRT)グリーンラインで21日正午過ぎ、車両に異常が見つかった。車内に乗客はおらず、けが人は出なかった。台中メトロなどは22日から営業を一時停止する方針を決定。安全が確保されてからプレ営業を再開するとしている。
全長16.71キロの路線で、市内の北屯総駅と高鉄台中駅を結ぶ全18駅区間を無人自動運転で運行。車両は全18編成のうち9編成が川崎重工業製で、残り9編成は日本から技術移転を受けて台湾で組み立てられた。同線は16日にプレ開業を迎えたばかりだった。
台中メトロによれば、問題の列車は終点の高鉄台中駅に到着し、車内の清掃が終わった後、北屯総駅に戻るところだった。問題発生後、一部区間で点検を実施し、午後1時半ごろには全線復旧した。この日の夜、台中メトロと、施工を請け負った台北市政府捷運工程局、川崎重工の3者が再度点検。その結果、車両間をつなぐ「連結器」の部品が破損していると分かり、「重大な故障」とされた。川崎重工は、初めて見られる異常だとの見解を示した。
22日朝には会見が開かれ、台中市政府交通局の葉昭甫・局長は、問題が発生したのは日本で製造された車両で、連結器は米国製だと説明した。残りの17編成についても点検を実施する方針。川崎重工の代表者は謝罪した上で、早期の運行再開に努める姿勢を示した。
葉局長は、来月19日に正式開業する予定に現段階で変更はないとした。