京都市の清水寺では、東日本大震災の犠牲者を追悼する、岩手県の伝統工芸品の風鈴が飾りつけられ、涼しい音色を響かせています。
京都市東山区にある清水寺では、東日本大震災で犠牲になった人たちを追悼しようと、京都府内の岩手県出身者などでつくるグループが毎年、岩手の伝統工芸品「南部鉄器」で作られた風鈴を飾りつけています。
ことしは、本堂に続く回廊などに直径5センチほどの鐘の形をした緑や青色の風鈴、およそ500個がつるされています。
風鈴には、「災害のない日本になりますように」などと願いごとが書かれた短冊がつり下げられ、中には「コロナウイルスが早く収束しますように」といったメッセージも多く見られました。
訪れた人たちは、風に揺れる短冊の文字を目で追いながら、境内に響く涼しい音色に耳を澄ませていました。
松山市から訪れた30代の男性は、「暑い中、風鈴の音で涼しく爽快な気分になります。今はコロナの影響で皆さん我慢していると思うので、早く収まって平和な日々に戻ってほしい」と話しています。
この風鈴は、今月いっぱい飾られるということです。
NHK