国民党中央宣伝部国際宣伝処処長の曾虚白(の自叙伝)によれば、ティンバーリをして海外宣伝の代弁者に仕立て上げたのであった。要旨を下記する。
1.ティンバーリは上海で「抗戦委員会」に参加、重要人物であった。
2.国民党政府は直ちに彼と連絡を取り、漢口に来てもらう。
3.そこで彼と、長時間協議し海外宣伝計画を決定した。
4.国民党政府は中国人は絶対に顔を出すべきでないと決めていた。
5.彼は中国人の代弁者としては理想的な人選であった。
6.そして金を使って彼とスマイスに依頼し、「戦争とは何か」を書かせた。
7.この南京大虐殺の目撃記録としての2冊の本はよく売れた。
8.ティンバーリは海外宣伝網の責任者となり、米国内でも活躍している。
9.2冊の「戦争とは何か」は英語版と中国語版を言うのであろう。
10.宣伝戦略として、「中国人は絶対に顔を出すべきではなく、我々の抗戦の
真相と政策を理解する国際友人を探して我々の代弁者になってもらう」の
が最大の目的であった。
ティンバーリはその後も、国民党国際宣伝処が作ったアメリカのプロパガンダ会社の責任者として、宣伝計画に携わっていたのであり、「戦争とは何か」は正真正銘の中国のプロパガンダ本であった。
このことはしっかりと認識すべきことである。
このことは、安全区の9人の国際委員会か委員の家族への手紙の分析からも、虐殺などはなかったことが証明している。この9人の手紙を分析した南京事件研究家の「松本俊夫」氏の調査結果からも明らかであり、「アメリカ人宣教師達9人は誰一人も虐殺などは目撃していなかった」という論文を発表しているのである。
まあ、プロパガンダであったのでこれは当然のことでしょう。
しかもアメリカ宣教師団は、「中国軍を支援する」と蒋介石に伝えていたのである。その趣旨は「キリスト教の布教」目的であったというが、布教目的であれば悪事にでも賛同する、実行するということで、如何ににキリスト教というものが邪教であることを証明するものではないか。
だから小生は、キリスト(の存在)は信ずるが、キリスト教は信じないのである。キリスト教の布教を認めなかった信長に感謝しきりである。
さて南京虐殺問題の契機となった、捕虜の処刑について簡単に考察したい。
戦争には捕虜はつきものであるが、捕虜にもれっきとした法規が存在する。
何でもかんでも戦争で捕まれば、法律で守られた捕虜になる、と言う訳ではないのである。
捕虜である前に、合法戦闘員であることが必須なのである。では合法戦闘員とは、どんな資格なのか知っておくことが肝要である。
「日中戦争真逆の真相」(茂木弘道著)のP144には次の様に書いてある。
1.部下のために責任を負うものその頭にあること。
2.遠方より認識し得べき固着の特殊徽章を有すること。
3.公然兵器を携帯すること。
4.その動作につき戦争の法規慣例を遵守すること。
と書かれている。
「この4条件を守っている戦闘員が戦時国際法の保護を受けられるのであり、これに反する不法戦闘員は捕虜の権利は与えられないと言うことです。」と言うことである。
不法戦闘員の例として、タリバンやアルカイーダ゜の例を挙げている。
南京に入城した日本軍は、安全地帯に逃げ込んだ敗残兵を掃討する必要が当然あった訳で、捨ておくことは出来ないのである。
3日間かけて摘発した結果6,670名の敗残兵を見つけ処理した、とそこには書かれている。
処理したということは処刑した、と言うことでこの処刑は全くの合法処理なのであり、「捕虜殺害」などと非難されるものではないのである。
当然、虐殺などでもないのである。全くの合法処理である。
「敗残兵は、軍服を脱ぎ棄て平服をまとい[交戦者の資格(2)に違反]、もちろん(1)もみたしていませんし、(3)も武器を隠していましたので違反しています。」とP145には書かれている様に、この捕虜(?)の処刑は合法なのである。
従ってこの不法な捕虜の殺害は、虐殺などと非難されるものではありませんが、しかるに、国際委員会は「これら武装解除された兵士たちを法的資格を満たした戦争捕虜であると完全に認めるものであります」という文書まで、日本大使館に提出しているのである。しかし国民党中央宣伝部は、あまりにも国際法にマッチしていなかったために、個の文言を「戦争とは何か」からは削除しているのである。
(続く)